本連載は、三井智映子著、書籍『最強アナリスト軍団に学ぶ ゼロからはじめる株式投資入門』( 講談社)から一部抜粋、編集しています。
「株価ってどうやって決まるの?」「株式相場の決まりごとって?」「何を買うべきか、どうやって狙うべきか」株の上がり下がりの基礎の基礎から微妙な判断のテクニックまでを網羅。
“美貌の気鋭アナリスト”による初心者向けの「株式投資のイロハ」から、著者と学ぶ銘柄選びのポイントやタイミング、そして応用編のテクニカル分析まで、この1冊で初心者から機関投資家、金融機関の資金調達担当者までが学べる株の実用書決定版!
いまさらながらかもしれませんが、「株」とは何なのか、株を買うことでどんなメリットがあるのかなど、本当の「基礎の基礎」をおさらいしてみましょう。
企業が新事業を手掛ける場合などに、営業収入以外で資金を調達しなければならない局面が訪れます。そうした際、企業は自社の収益以外に、広く資金を募ることができます。
株とは、企業が直接市場から資金を調達するために発行した有価証券です。株を発行できる企業は株式会社という形態をとっています。自分が働いていない企業の株を持つということは、その株を発行する企業にお金をだして、間接的に経営に参加することを意味します。
要は会社に投資をしているわけです。企業が成長すれば株価も上がり、その企業の株をほしがる人も増えていきます。
金融機関で株の売買をしている人は機関投資家と呼ばれますが、その対語が個人投資家です。会社(法人)の資金ではなく、個人の資金で投資活動を行う人の総称です。
ちなみに企業が事業資金を募るには、もちろん「借金」という手段もあります。その1つは社債です。社債は債券なので、投資家が企業にお金を貸すかたちになります。また、もちろん銀行から融資をしてもらうという方法もあります。前者は直接投資家から資金を集めるため直接金融と呼ばれ、後者は預金者から集めたお金を貸す、つまり融資するので間接金融と呼ばれます。
さて、株主になるメリットとは何でしょうか。お金の損得に限っていえば、以下の4つに集約されます。
まずだれもが思いつくことですが、株価が上がれば売って差額を利益とすることができます。株の保有を続ければ企業の利益の分配である配当金を受け取ることができ、投資家の醍醐味を味わえます。さらに株式分割ですが、分割して株数が増えても株価は半分になるのでその時点ではメリットはないのですが、最低投資金額が下がることで流動性が高まり、株価が上昇するケースがみられます。また、株主になると株主優待で企業の割引券や優待券、食料品などももらえます。これは、あながち軽視できない特典なんですよ。
一方、デメリットは何でしょう?
一番はやはり、会社の業績悪化などで株価が下がる可能性があることでしょう。株の売買はあくまで投資なので、生活が破綻するまでお金をつぎ込んでしまっては危険です。みなさんそれぞれのできる範囲の金額で投資をしてくださいね。
株式市場は世界の情勢や政治の動向など、あらゆる事象に影響を受けます。なので、株式運用を始めると、世界中の政治や経済、社会など、いろいろなニュースが気になって調べる習慣がついて、いまの世の中がどう動いているのかという知識が増え、教養が深まるというメリットもあります。
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