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» 2014年07月04日 08時00分 公開

大井川鐵道に『きかんしゃトーマス』がやってきた本当の理由杉山淳一の時事日想(2/6 ページ)

[杉山淳一,Business Media 誠]

すべてのトーマスファンのために……トーマスが日本に来た理由

 表の理由として、トーマスファンのお子さんがいたら、こう説明してあげてほしい。

 「トーマスは、ヒロに会いに来たんだよ」と。

 大井川鐵道のトーマスは静岡県島田市の新金谷駅と静岡県川根本町の千頭駅を往復する。その千頭駅構内に「ヒロ」がいる。大井川鐵道のヒロは、2014年3月22日にお披露目された。トーマス運行開始の約4カ月前だ。

photo 一足先にやってきた「ヒロ」。日本製という設定

 ヒロは2010年に公開された劇場版『きかんしゃトーマス 伝説の英雄』の登場人物(機関車)だ。日本製という設定で、ソドー島に鉄道が建設されたときから働いていた。しかし映画では故障したまま、長い間放置されていた。トーマスと仲間たちは「ヒロを修理し、再び走らせよう」と奮闘する。

 この作品の中で、ヒロが日本に帰るときにこんなやりとりがあった。

「トーマスも日本に遊びに来いよ」

「必ず行くよ」


 先にヒロを仕立て、あとからトーマスが走り出す。つまり『きかんしゃトーマス 伝説の英雄』で約束された場面を大井川鐵道で再現した。トーマスは約束通りヒロに会いに来たというわけだ。なんと粋な演出ではないか。

photo ヒロとトーマスの再会を祝福するトップハム・ハット卿。ソドー島鉄道の責任者だ

 大井川鉄道の「ヒロ」は千頭駅で静態保存(稼働しない展示保存)されていた9600形を改造した。ちなみに原作の「ヒロ」のモデルはデゴイチことD51形。炭水車にも「51」の文字がある。形式は違うけれど、どちらも日本製大型機関車で、片側に大きな動輪が4つあるという仕様は共通する。ヒロの雰囲気にピッタリだ。

 もし大井川鐵道のトーマスに乗ったり、見に行ったりする機会があるなら、その前にぜひ映像作品の『きかんしゃトーマス 伝説の英雄』を観てほしい。千頭駅でヒロとトーマスが並んだとき、より深い感動を得られるだろう。

photo 試乗列車の機関車寄り2両は地元の幼稚園、保育園のみなさんが乗車

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