今回紹介したタイプ以外にも、ボトルネックになってしまう上司はたくさんいると思います。あくまで代表例だと思ってください。ただ、共通していることは「本人は自覚していない」という点。ここが最も厄介なのです。自分自身が仕事を遅滞させていることにまったく気がついていない。それどころか、組織に貢献している、そして、それは周囲に認められていると、本人は思い込んでいるはずです。
このコラムを読んでいる中間管理職のみなさんも、油断するとこの罠に陥りがちです。回避する方法は一つしかありません。それは「自分が障害になっていないか、自分で疑う」ことです。例えば、部下の仕事がうまくいっていないとしたら、部下の能力を疑う前に、自分の仕事の進め方を疑う。プロジェクトが遅滞しているとしたら、その進め方を疑う前に、自分の指示を疑う。
こういった話は、本連載でも何度も繰り返し書いてきました。そして、今後も繰り返し書くことになるテーマの一つです。中間管理職は、まず自分を疑うこと。理由は簡単で、誰も指摘をしてくれないからです。そう、皆さんはもう若くない。誰も教えてくれない。“自分で自覚して行動する”というシンプルな方法で、周囲を不幸に巻き込んでしまうことを回避するほかはないのです。
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