土肥: 命の恩人……いや、命の恩モノだったわけですが、どのくらい売れたのでしょうか?
広報: そのころは、月に5万台ほど売れました。ちなみに、2013年にホンダのバイクは21万9000台売れました。1カ月当たり1万8000台ほどなので、当時のベトナムではいかに売れたのかがお分かりいただけるでしょう。
土肥: 耐久性に関連する質問をもうひとつ。なぜ、ホンダというか日本の企業が耐久性のあるバイクをつくることができたのでしょうか?
広報: それは「時代」が関係しているのではないでしょうか。スーパーカブが誕生した1950年代後半といえば、日本の経済はまだまだ発展していませんでした。道路は舗装されていないところも多かったので、なんとかそれに適応できるバイクをつくらなければいけませんでした。もし、当時の日本が経済的に発展していたら、スーパーカブは誕生していなかったかもしれません。
スーパーカブが売れている状況をみると、舗装されていない国でよく売れています。しかし、経済が発展して舗装率が高くなると、スクーターがよく売れるんですよね。
土肥: ということは、現在、タイやインドネシアなどでよく売れているそうですが、こうした国は経済的に発展してきているので、今後の売り上げは厳しくなるのではないでしょうか?
広報: その可能性は否定できません。ただ、東南アジアでいえば、カンボジアやラオスといった国はまだまだ舗装率が低い。そうした国で、スーパーカブを利用する人が増えてくるのではないかと見ています。
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