“いいとこ取り”の銀行選び――ATM手数料を比較する(前編):銀行選びのポイントは3つ(2/2 ページ)
「どこの金融機関を使っても同じ」と思っているのならば、それはとんだ勘違い。時間外やコンビニでお金を下ろす機会が多い人は、ATM手数料にこだわる必要がありそうだ。主な銀行の各種手数料を掲載していたので、自分が持っている口座と比較してみよう。
手数料を比較する
依然として低金利が続いているため、預金金利だけで資産を大きく殖やすことは難しい。こうした環境下ではお金を守るために、手数料に敏感になることが大切だ。最低限でもATM手数料無料の時間帯や、提携している金融機関で手数料が無料になるのかをチェックしよう。
| 金融機関名 | サービス名 | 口座管理料 | 同行あて(3万円未満) | 同行あて(3万円以上) | 他行あて(3万円未満) | 他行あて(3万円以上) | 同行ATM(時間内) | 同行ATM(時間外) | セブン銀行 | ローソン | イーネット | ampm |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 三菱東京UFJ銀行 | メインバンク(旧東京三菱) オールワン(旧UFJ) |
315円(残高10万円以上で無料) | 0円 | 0円 | 210円 | 315円 | 0円 | 105円(メインバンク) 0円(オールワン) |
○ | ○ | ○ | △ |
| みずほ銀行 | マイレージクラブ | 0円 | 0円 | 0円 | 105円 | 315円 | 0円 | 0円 | □ | □ | □ | △ |
| 三井住友銀行 | One's Plus | 0円 | 105円 | 105円 | 210円 | 420円 | 0円 | 0円 | □ | □ | □ | ○ |
| りそな銀行 | TIMO | 0円 | 0円 | 0円 | 100円 | 100円 | 0円 | 0円 | □ | □ | △ | △ |
| 新生銀行 | PowerFlex | 0円 | 0円 | 0円 | 月3回まで0円(4回目からは300円) | 月3回まで0円(4回目からは300円) | 0円 | 0円 | ○ | − | − | − |
| イーバンク銀行 | − | 0円 | 0円 | 0円 | 160円 | 160円 | − | − | ○ | − | − | − |
| ジャパンネット銀行 | − | 189円(残高10万円以上で無料) | 52円 | 52円 | 168円 | 262円 | − | − | ○ | − | ○ | ○ |
| ソニー銀行 | − | 0円 | 0円 | 0円 | 210円 | 210円 | − | − | ○ | − | − | ○ |
| 住信SBIネット銀行 | − | 0円 | 0円 | 0円 | 150円 | 150円 | − | − | ○ | − | − | − |
メガバンクでは自行のATMとコンビニATMとの提携が進んでいる。三菱東京UFJ銀行のメインバンク/オールワンでは預り残高10万円以上という条件があるものの、コンビニATM(am/pm以外)での引き出し手数料が無料になる時間帯が長い。ネットによる振込手数料は銀行によってバラつきがあり、最も安いのは新生銀行(月3回まで無料)だが、りそな銀行も「他行あて100円」など安さが目立つ。
新生銀行では提携している金融機関のATM※やセブン銀行ATMの引き出し手数料が終日無料となっているが、コンビニで利用できるのはセブン-イレブンだけ。ほかのメガバンクではコンビニATMの手数料が必要になるケースもあるが、複数のコンビニで利用できるというメリットがある。
住信SBIネット銀行はセブン銀行とゆうちょ銀行と提携しており、ATM引き出し手数料は終日無料だが、利用できるのは2行だけ。ソニー銀行は提携している金融機関(セブン銀行除く)で、105円かかる手数料が月4回まで無料。ジャパンネット銀行は預金残高などの取引内容によって、最大で6回まで105円のATM引き出し手数料が無料となる。イーバンク銀行はクレジットカード機能が付いたキャッシュカードなどの種類によって、210円かかる手数料が1〜5回無料としている。
自分の生活圏に合った金融機関を選ぶ
ATM手数料をまったく気にしない人もいるが、例えば時間外手数料を月4回利用(105円×4回)すれば420円、年間で5040円もかかる。「年間5000円くらいか」と思う人もいるかもしれないが、利息で5000円を手にするには50万円を年0.2%で預けたとして、6年3カ月の期間が必要となるのだ。
金融機関によってはコンビニATMの引き出し手数料が無料になる時間帯が違ってくるので、自分の生活圏に合ったところを選ぶのがポイント。また「預金金利が高く手数料が安いから」といった理由で金融機関を選べば、使い勝手が悪くなるかもしれないので注意が必要だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
“守りながら攻める”普通預金&定期預金の使い方
銀行預金には「元本割れがない」という安心の半面、「物価が上がれば事実上の目減り」というデメリットがある。しかし探せば、メガバンクの定期預金よりも、高い金利が付く普通預金もある。ここでは銀行預金と上手に付き合う方法を考えていこう。
20代は貯蓄志向? 年間120万円以上貯める人が1割
若い時は……というのも古い話なのだろうか? 20代の8割が毎月貯蓄をしていて、今後も積極的にお金を貯めていくという。マクロミル調べ。
金融資産500万円を持っていれば、ちょうど真ん中
貯蓄ゼロの世帯を含め、金融資産の平均金額はどれぐらいだろうか? 金融広報中央委員会の調べによると「1259万円」……驚く人も多いかもしれないが、フィナンシャルリッチの世帯が平均値を押し上げているようだ。