「出世は意識してこなかった」――新役員の80.8%
激しい社内競争を抜けた先にあるはずの経営陣のイス。しかし、2008年上半期に役員となった人の多くは、出世を意識してこなかったようだ。日本能率協会の調べ。
企業の中でも、一握りの人しかたどり着くことのできない役員。年功序列制度が崩壊する中、最近では30代の若い役員が登用されることも珍しくないが、2008年上半期に新役員に任命された人たちはどのような考え方を持っているのだろうか。
日本能率協会の「第11回 新任役員の素顔に関する調査」によると、新役員のうち出世を意識して仕事に取り組んできた人は19.2%。2007年より11.9ポイントも減っており、ここ5年間の調査で最も低かった。
また、出世意識の低さは今後の希望にも影響しているようで、「将来昇進してみたい地位」を聞くと、「経営トップ(社長+会長)」と答えたのは9.9%(2007年18.0%)。反面、「これ以上の昇進は望まない」という人が40.9%(2007年29.2%)を占めていた。
新役員の理想の企業は?
新役員たちはどのような企業を理想と考えているのだろうか。「エクセレントカンパニーと思う会社」について尋ねると、「トヨタ自動車」が42.5%と圧倒的な支持を集めた。以下、キヤノン(8.2%)、本田技研工業(6.8%)が続く。「トヨタ自動車」が1位に選ばれるのは、2002年以来7年連続のこと。
理想の経営者についても質問すると、本田宗一郎氏が13.6%で1位。以下、松下幸之助氏(10.4%)、稲盛和夫氏(9.6%)が続いた。
郵送による調査で、対象は2008年1月〜6月に選任された上場企業の新役員344人(新任取締役203人、執行役員141人)。調査時期は2008年7月。
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