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コラム

参院選後を読む、安倍首相は救国の指導者となるか藤田正美の時事日想(4/4 ページ)

7月の参議院選挙は自公圧勝に終わるだろう。同時に民主党は、国民から野党としてさえも信認されないだろう。選挙後の日本はどこへ向かうのか。

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 長期金利が上がってしまえば、アベノミクスは崩れる。なぜなら国債を大量に保有している金融機関では巨額の評価損が発生し、その分、金融機関は貸し剥がしや貸し渋りに踏み切ることになるからだ。そうなったら、財政基盤の弱い中小企業から倒産する可能性が高い。もちろん景気は大打撃を受けるだろう。

救国の指導者となるか、日本に引導を渡した指導者になるか

 結局のところ、最近の政治で目立つのは、選挙を控えると政治家は「痛み」を持ち出せないという事実である。幸い、現在の自公政権にとって3年間(つまり次の参院選まで)は大きな選挙がない。もちろん安倍首相がつまずけば別だが、そうでない限り、日本の将来を見据えた政策を国民に提示する余裕があるということだ。

 ただそれでも残された時間はせいぜい2年である。選挙まで1年を切ったら、多くの議員は腰が落ち着かなくなり、支持率を下げるような話はできなくなる。安倍首相が、日本を救った指導者になれるか、それとも日本に引導を渡した指導者になるか。それはこの暑い夏から本格的にスタートする。

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