通話定額でスマートフォンの波を大きくしたい――アキバヨドバシで「Pocket WiFi S」発売セレモニー
イー・モバイルが「Pocket WiFi S」の発売記念セレモニーをヨドバシカメラ マルチメディアAkiba店で開催。千本会長は「革新的な通話定額キャンペーンで、スマートフォンの波を大きくしていきたい」と意気込みを話した。
イー・モバイルは1月14日、Huawei製の「Pocket WiFi S」の発売と「通話定額キャンペーン」の開始を記念したセレモニーをヨドバシカメラ マルチメディアAkiba店で開催した。Pocket WiFi Sは、2009年に発売された「Pocket WiFi」の後継モデルで、モバイルWi-Fiルーターとしてはもちろん、Androidスマートフォンとしても利用できるのが大きな特徴。「テザリング対応のAndroid端末」とも言えるが、イー・モバイルはモバイルWi-Fiルーターを主な機能として訴求する。
ヨドバシカメラ取締役副社長の藤沢和則氏は「初代のPocket WiFiは非常に多くの方に愛用いただいている。当社でも1機種あたりでは過去最高の販売台数を記録した。Pocket WiFi Sも新たな記録を作ってくれるのではと期待している。(月額1820円でケータイ、PHS、固定電話への10分以内の国内通話料が無料になる)通話定額キャンペーンも今までになかった画期的なサービス。今年度はスマートフォンを特にご愛用いただける年になると思っている」と期待を込めた。今年はスマートフォンだけでなく、ネット接続可能なスマートテレビやタブレットPCなどの普及も予想される。藤沢氏は「そういったものを使う上でWi-Fiは非常に重要。今回の新製品も、そういった波に乗っていきたい」と意気込みを話した。
イー・モバイル代表取締役会長の千本倖生氏は「約4年前に、ここでイー・モバイルの開業セレモニーを行った。それ以来、モバイルブロードバンドが日本の最大の潮流になった。ポケファイS(Pocket WiFi S)を発売し、再びこの地でスマートフォンの波をさらに大きくしていきたい」と力を込める。また同氏は、イー・モバイルのスマートフォンは「テザリング」「Android 2.2の搭載」「コンパクトな形状」「革命的な料金体系」の4つが大きな特徴だと話す。4つ目の革新的な料金体系を指す通話定額キャンペーンについては「携帯電話事業者では(自社網以外での)通話定額は初めて。テザリングもパケット通信も音声通話もすべて定額にすることは、他社には真似しにくいことではないか」と自信を見せる。
通話定額キャンペーンを始めた理由について、イー・モバイル代表取締役社長のエリック・ガン氏は「データ通信だけでは物足りない。通話も定額で使いたいという声が挙がっていたため」と説明する。千本氏が「スマートフォン機能は付録」と話すように、イー・モバイルはPocket WiFi Sをスマートフォンではなくデータ端末と位置付けるが、Androidと通話定額を採用することで、あらゆるユーザーニーズに応えていく。
「モバイルWi-Fiルーターのみで十分」というユーザーに応えるべく、Pocket WiFi S発売後もPocket WiFiは併売していく。千本氏によると、前モデルのPocket WiFiは日本では60万台売れているという。Pocket WiFiはiPod touchなどとのセット販売も売れ行きに拍車をかけたが、Pocket WiFi Sでも同様の販売を展開していく予定。1月14日時点のヨドバシカメラ マルチメディアAkiba店ではセット販売は行っていなかったが、今後はさまざまな方法で販売されそうだ。また、今後は「下り最大42Mbpsのデータ通信の対応したPocket WiFiシリーズの製品の投入も検討している」(イー・モバイル)とのこと。通信速度の進化にも期待したい。
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