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「SIMフリー日本一」――FREETELが目指す新たな“頂“(1/2 ページ)

FREETELブランドでSIMロックフリー端末とMVNOサービスを手がけるプラスワン・マーケティング。2016年は、2015年に築いた「基礎」をもとに、「SIMフリー日本一」を目指す。

 FREETELブランドで端末とMVNOサービスを販売するプラスワン・マーケティング。2015年は「SIMフリーキャリア」を目指してブランドを刷新し、端末・MVNOサービス両面で魅力的な商品開発に励んできた。その取り組みは、市場でおおむね良好に受け止められ、そのことを足がかりとして海外展開も着々と進めている。

 SIMロックフリー端末やMVNOサービスの競争が激しくなりつつある中、FREETELは2016年をどう戦い抜くのだろうか。1月14日、増田薫社長が戦略発表会で語った内容から探っていきたい。

戦略発表会に登壇した増田社長(写真=左)とプロダクト部 執行役員の佐々木隆文氏(写真=右)。両氏ともに、新年とあってか和服でのプレゼンテーションとなった

2015年の「FREETEL」を振り返る

 まず、増田社長は2015年を振り返った。

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 FREETELブランドにとって「基礎を築いた年」だったという2015年は、端末とMVNOサービスの両方を手がける「SIMフリーキャリア」として、ブランドを「freetel」から「FREETEL」と改め、「Made by JAPAN」というフレーズで“日本発”であることを強くアピールするようになった。それと同時に、端末・通信・店舗・サポートをワンストップで提供できる体制を整備し始めた。

ブランドを大文字の「FREETEL」と改め(写真=左)、「SIMフリーキャリア」として端末・通信・店舗・サポートをワンストップで提供できる体制作りを実施(写真=右)

端末:SIMフリーで週次シェア1位を獲得 カンボジアでも好調な売れ行き

 端末はローエンドからハイエンドまでラインアップを拡充する戦略を取り、海外での販売も本格的に開始した。SAMURAIシリーズの「雅(MIYABI)」「極(KIWAMI)」は初回入荷分が先行販売開始日に完売するほどの人気を集めた。BCNランキングの2015年11月30日発表の週次売上データでは、FREETELが日本メーカーとして初めてSIMロックフリー端末でシェア1位を達成したという。

 海外販売では、カンボジアの通信事業者「seatel」に供給した「Priori2 LTE」が発売から3週間で完売するほどの人気を集めた。今後、seatelでは極や「Priori3 LTE」も取り扱う予定だという。

 海外のWebメディアでFREETEL端末が紹介されることも増えたという。その中で、増田社長は中国のあるメディアでFREETELが「日本のXiaomi(小米)か?」と紹介されたことに触れ、「SAMURAIシリーズを出してから10年で、日本メーカーとして世界一になるという目標は変わっていない。日本代表として、Xiaomiを早く追い抜けるように頑張る」と決意を表明した。

SAMURAIシリーズの「雅」と「極」は同社の直販サイトで初回入荷分が即日完売(写真=左)。BCNランキングでは、日本メーカーとして初めてSIMロックフリーの週次シェア1位を獲得した(写真=右)

中国のWebメディアに「日本のXiaomiか?」と紹介されたFREETEL

通信:L2接続と「安かろう悪かろう」を避ける施策でより充実

 通信サービス面では、レイヤー2(L2)接続によるMVNOサービス「FREETEL SIM」を開始した。「安かろう悪かろうにしないために、爆速にこだわった」(増田社長)こともあり、ヨドバシカメラでは発売から6カ月連続で格安SIMの売上第1位を保っている。L2接続によるサービス設計の自由さを生かして「FREETEL SIM for iPhone/iPad」や「FREETEL Prepaid Data SIM for Japan」といった派生製品も発売した。

 Prepaid Data SIM for Japanは、訪日外国人向けのプリペイドSIMカードで、特定のSNS・コミュニケーションサービスのパケット通信に課金をしないことが特徴だ。そのこともあってか、海外のWebメディアなどで多数取り上げられ、12月の発売後すぐにヨドバシカメラの訪日外国人向けプリペイドSIMカードの売上第1位になったという。世界各地に設置した支社・支店での販売も強化していくという。


「FREETEL SIM」は7月15日の発売以来、ヨドバシカメラで6カ月連続でシェア第1位を獲得
L2接続になったことを生かして、派生サービスも開始

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