どの画面でも同じコンテンツを楽しめる世界を――Nextbitが「Robin」を作った理由(3/3 ページ)
GoogleやHTCの元従業員が創業したベンチャー企業「Nextbit」。同社が開発したAndroidスマートフォンが日本でも注目を集めている。“クラウドファースト”をうたうスマホは、どのような経緯で生まれたのか。トム・モスCEOから話を伺った。
Robin購入者の2割はiPhoneユーザー
―― Robinの購入者は何を一番期待して購入しているのでしょうか。
モスCEO 我々の調査によると、一番はやはりデザインです。購入者のおよそ2割がiPhoneユーザーでした。普通のAndroid端末メーカーよりも高い割合だと思います。
―― 2割も。iPhoneユーザーは次もiPhoneを買う傾向が強い中で、意外な結果ですね。
モスCEO 優先順位を付けてRobinを購入した理由を聞いてみると、1位はデザインで、2位にクラウドストレージが来ます。iPhoneは16GBモデルが一番良く売れますが、半年もすると「フィーチャーフォン」になってしまいます。
―― アプリを追加できず、ストレージもパンパン、ということですね。
モスCEO そうです。そのこと(ストレージまわり)に一番苦労している、決してリテラシーが高いわけではない普通のiPhoneユーザーが、「デザインが好きだから」「iPhoneで(ストレージが足りなくて)写真が撮れなくなっちゃった」という理由でRobinを買っています。
あと、購入者の4割ぐらいはサムスン電子の「Galaxy」シリーズのユーザーです。あとはGoogleの「Nexus」シリーズと、「OnePlus」のスマホを使っている人が合わせて2割ほどRobinを買っています。
―― 米国では、まだ店頭販売していないですよね。
モスCEO はい。自社のWebと、5月からはAmazon.comでも販売を開始しました。
―― Robinは、どこの国でも同一のハードウェア(モデル)を販売しているのですか。
モスCEO はい、そうです。
―― 先ほど、日本市場に期待しているという話がありましたが、どれくらい日本で売りたいという目標はありますか。
モスCEO たくさん(笑)。冗談ではなくて、日本(市場)はその可能性があります。希望は大きく。
しばらくはRobinに集中 販路拡大は+Styleで成功してから
―― Robinの後継機種の計画はありますか。
モスCEO 現在のところは、Robinに集中しています。
―― SIMロックフリースマホを使っている人は、ソフトウェア更新をしっかりするのか気にする傾向にあります。Robinは迅速に対応できるでしょうか。
モスCEO 我々のソフトウェア更新は早い方です。3月初旬にRobinの出荷が始まって、今まで3回ソフトウェア更新をしています。1カ月に1回ペースなので、Nexus並みです。頑張っています。リテラシーのない人にも安心して使ってもらいたいですし。
―― +Style以外の販路でRobinを販売する予定はないのでしょうか。例えば家電量販店などで。
モスCEO まだ考えていません。まずは、+Styleで成功してからです。
―― 今日はお忙しい中、ありがとうございました。
+Styleのショッピングプロジェクトの中では良いスタートを切ったNextbitのRobin。今後の売れ行き次第では、実店舗で取り扱う可能性もあるという。
Nextbitにとって重要な市場である日本で、クラウドファーストのスマホがどこまで広がるか、注目したい。
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