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機能や価格はどれだけ違う?――双子の「arrows SV」と「arrows M03」を比較する(2/2 ページ)

防水やおサイフケータイに対応したSIMロックフリースマホとして人気を得ている「arrows M03」。実はドコモから発売されている「arrows SV」と中身は共通している双子モデルだ。あらためて、2機種の違いをチェックした。

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 一括価格はドコモで購入するarrows SVが最も高いが、実質価格はarrows M03の3万円台前後よりも安い1万円台にまで下がる。MVNOの純粋な一括価格は、楽天モバイルのキャンペーン価格(2万9800円)が最安。スマモバは端末代が実質月-1000円だが、通信料込みの月額料金が36カ月までは4980円と、MVNOの中では高いので注意したい。

 2年間使い続けるのなら、マンスリー割のあるUQ mobileが狙い目だ。たっぷりオプションならarrows SVの実質価格よりも安く、通信料込みの月額料金も13カ月までは3180円、14カ月以降は4180円(端末購入アシストを選択しない場合)と、スマモバやドコモよりも抑えられる。

arrows SVとarrows M03の価格
販路 一括価格 分割価格 毎月の割引 実質価格
arrows SV ドコモオンラインショップ 5万8200円 2425円×24 1625円×24 1万9200円
arrows M03 ビックカメラ.com 3万6390円
ヨドバシ.com 3万6398円
IIJmio 3万2800円 1380円×24
mineo 3万1800円 1325円×24
DMM mobile 3万3800円 1797円×24
NifMo 3万5556円 1482円×24
BIGLOBE SIM 1490円×24
楽天モバイル 2万9800円 1341円×24
スマモバ 2000円×36 3000円×36 -3万6000円
UQ mobile
(ぴったりプラン+
端末購入アシスト)
1万円 1200円×24
(端末購入アシスト)
500円×24 2万6800円
(1万円+1万6800円)
UQ mobile
(たっぷりオプション+
端末購入アシスト)
1万円 1200円×24
(端末購入アシスト)
1000円×24 1万4800円
(1万円+4800円)
UQ mobile
(ぴったりプラン)
3万8800円 500円×24 2万6800円
UQ mobile
(たっぷりオプション)
3万8800円 1000円×24 1万4800円

外観や基本スペックの違い

 続いて外観や基本スペックを見ていこう。

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 ガラスを思わせる光沢感のある背面(素材は樹脂)と、その周りを囲うアルミフレーム、そしてキーやカメラレンズなどの外観はarrows SVとM03で共通している。一方、SVは「docomo」ロゴ、M03では「FUJITSU」ロゴが前面にあり、背面にはSVは「arrows」ロゴ、M03は富士通のインフィニットマークが中央に配置されている。また同じカラーのWhiteについては、SVは前面も白いが、M03の前面は黒くなっている。


arrows SV(左)はdocomoロゴ、arrows M03(右)はFUJITSUロゴが表にある。カラーはどちらもWhiteだが、M03は前面が黒い

arrows M03(右)には富士通のインフィニットロゴが目立つように配置されている

以下、いずれも上がarrows SV、下がarrows M03。形状やボタン位置などは全く同じ。底面には外部接続端子、レシーバー、ストラップホールがある

上面にはワンセグ用のアンテナ、3.5mmイヤフォンジャックがある

左側面にはnanoSIMとmicroSD用のスロットがある。arrows SVには「arrows」ロゴが側面にある

右側面にはボリュームキーと電源キーを配している

 カラーバリエーションも微妙に異なる。BlackとWhiteは2モデルともあるが、arrows M03のPink、楽天モバイル限定のChampagne Gold、mineo限定のGreenはarrows SVにはない色だ。

 先述した対応バンドとカラバリを除けば、スペックは共通している。プロセッサはSnapdragon 410、メインメモリは2GB、内蔵ストレージは16GB、ディスプレイは5型HD(720×1280ピクセル)、バッテリー容量は2580mAhと、ミッドレンジスマホとして必要十分な性能を持つ。

基本スペック
機種名 arrows SV arrows M03
メーカー 富士通コネクテッドテクノロジーズ
OS Android 6.0
プロセッサ Qualcomm Snapdragon 410 MSM8916/1.2GHz 4コア
メインメモリ 2GB
ストレージ 16GB
外部メモリ microSDXC(最大200GB)
ディスプレイ(解像度) 約5型HD 液晶(720×1280ピクセル)
連続通話時間 LTE:約770分/3G:約700分
連続待受時間 LTE:約640時間/3G:約780時間
バッテリー容量 2580mAh
メインカメラ 有効約1310万画素CMOS
インカメラ 有効約500万画素CMOS
ボディーカラー Gold、Black、White Black、White、Pink、Champagne Gold、Green
サイズ 約72(幅)×144(高さ)×7.8(奥行き)mm
重量 約141g
VoLTE
おサイフケータイ
ワンセグ
防水/防塵 IPX5、8/IP6X

 ホーム画面は、arrows SVはドコモ独自の「docomo LIVE UX」「docomo シンプル UI」を、arrows M03は富士通独自の「LeafUI」をプリセットしているのが違い。また、arrows M03はあらかじめ主要なMVNOのAPNがプリセットされているので、格安SIMでデータ通信を開始するのに必要な設定を省ける。

arrows SVの画面。アプリやウィジェットを見やすく一覧表示する「docomo LIVE UX」(写真=左)。よく使う基本機能を1画面に配置する「docomo シンプル UI」(写真=右)
arrows M03の画面。横スクロールでアプリ一覧も表示できる「LeafUI」(写真=左)。主要なMVNOのAPNがプリセットされている。SIMカードを装着してAPNのチェックを入れれば通信が開始する(写真=右)

 このように「販路」と「価格」で大きな違いのあるarrows SVとarrows M03。SVは2年間使用すればM03よりも端末価格が安くなるケースが多いので、ドコモを使い続けるのなら、SVを選ぶ方がいいだろう。M03は一括3万前後で購入できる安さが魅力なので、格安SIMに乗り換えて端末も買い換えたいけど、防水とおサイフケータイは必須……という人にオススメしたい。また前半でも述べた通り、auやソフトバンク(Y!mobile)のSIMを使うのなら、対応バンドの広いarrows M03が良い。

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