「Apple Watch Series 3」でモバイル通信を始めるために必要なこと:Apple Watch Series 3を試す(3/3 ページ)
「Apple Watch Series 3」セルラーモデル最大の特徴は、単体でモバイル通信ができることだが、どうやって設定するのか。また注意すべきポイントは? 実機で設定をしながら確認した。
実際にApple Watchで通話してみた
Apple Watch単体で通話できるかを手っ取り早く確認すべく、iPhoneを機内モードにして通信を遮断してから、iPhoneあてに他のスマホから電話をかけてみた。当然ながらiPhoneは着信しないが、Apple Watchはしっかりと着信して電話を受けられた。相手の音声はApple Watchのマイクから、またはBluetoothヘッドセットから聞ける。
Apple Watchから電話をかけることもできる。Apple Watchの電話アプリを起動し、iPhoneと同じくアドレス帳や発着信履歴を使うか、キーバッドから直接電話番号を入力して発信できる。
なお、機内モードにしてからApple Watchのモバイル通信が開始するまで、10~15秒ほどかかる。つまりiPhoneとApple Watchが離れてから数秒間はApple Watchで電話を受けられない可能性があるので注意したい。
Apple Watch単体で通話をした履歴(発着信履歴)は、ペアリングしているiPhoneにも反映されるので、iPhoneから掛け直す際に便利だ。
通信やバッテリーの仕様
Apple Watch Series 3での通話はVoLTEに対応している。使用するネットワークについて、ドコモは3GとLTEどちらも使えるが、auとソフトバンクはLTEのみ。対応バンドはLTEが1(2100MHz)、3(1800MHz)、5(850MHz)、7(2600MHz)、8(900MHz)、18(800MHz)、19(800MHz)、20(800 DD)、26(800MHz)。3G(ドコモのみ)が800MHz、850MHz、900MHz、2100MHz。
また、ソフトバンクとauはApple Watchから緊急通報する際の電話番号が別途発行される。「110(警察)」「119(消防)」「118(海上保安本部)」へダイヤルした場合のみ、緊急通報専用電話番号で発信され、Apple Watchのおおよその発信場所が発信先に通知される。なお、ドコモは緊急通報した際もiPhoneの電話番号が通知される。3キャリアとも、iPhoneが手元にないときにApple Watchで緊急通報をすると、Apple Watchの現在地が通知される。
【更新:9月29日18時32分 緊急通報の仕様について、auとドコモも追記しました】
バッテリーはどれぐらい持つのだろうか。Apple Watch Series 3のバッテリー持続時間はAppleの公称値で18時間だが、これはBluetooth接続時の14時間と、LTE接続時の4時間を合わせたもの。つまりLTEにつなぎっぱなしだと、4時間でバッテリーが尽きてしまう。また、LTE接続時の連続通話時間は「1時間以上」としている(Bluetooth経由だと最大3時間)。
従来機とほぼボディーサイズが変わらない(恐らくバッテリー容量もほぼ変わらない)のだから無理もないが、Apple Watch Series 3“だけ”を持ち歩いて1日中使い続けるのは厳しいだろう。Apple Watch Series 3のバッテリー持続時間の詳細は、AppleのWebサイトを参照。
次回はMVNO SIM利用時の挙動をあらためてチェックしたい。
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