GALAXYともOMNIAとも違う――「941SC」で重視した“バランス感覚”:開発陣に聞く「941SC」「AQUA STYLE 840SC」(2/2 ページ)
「なぜOMNIAじゃないのか」――Samsung電子のソフトバンク端末「941SC」についてそんな疑問を持った人も多いのではないだろうか。941SCは、前モデル「OMNIA VISION 940SC」から何が変わったのか。「AQUA STYLE 840SC」と合わせ、開発の舞台裏を聞いた。
日本向けではSamsung初の防水端末「AQUA STYLE 840SC」
―― 「AQUA STYLE 840SC」の特徴を教えてください。
大久保氏 今回、日本向けとしては“Samsung初の防水”ということで「AQUA STYLE」というブランドネームを付けています。コンセプトは「便利で楽しく使いやすい防水ワンセグケータイ」です。特徴的な機能は夏のおでかけサポートの「UVチェッカー」を搭載しています。また、文字が見やすいイワタのUD(ユニバーサルデザイン)フォントを採用したほか、メール機能では「楽デコ」機能を搭載し、デコレメールも作成しやすくなっています。
阿部氏 日本向けモデルとしては初めて「シンプルモード」にも対応しています。
大久保氏 シンプルモードでは文字を大きく表示でき、メニューでは画面の下に説明文が表示されます。
―― ターゲット層はどのあたりでしょうか。
大久保氏 10〜20代の女性ですが、シンプルモードの搭載や文字の見やすさなどもあるので、幅広い層に使ってほしいですね。
趙氏 ストラップホールも大きいので、ストラップもたくさん付けられます。
―― 日本向けは初ですが、海外向けの防水モデルはありますか?
阿部氏 はい、グローバルでは防水・防塵含めて展開しています。
―― 海外ではこういうデザインの防水モデルはあまりないですよね。どちらかというと、タフネス端末が多いと思います。
阿部氏 そうですね。我々も2年ほど前に調べたのですが、どのメーカーさんも海外ではあまり防水モデルを出していないですね。
―― お風呂でワンセグを楽しむといった使い方は、海外ではあまりないのでしょうか。
趙氏 そうですね。韓国でも湯船に浸かるといった文化があまりないので、日本独自なのかもしれません。
―― 今回は840SCということで、820SCや821SCの後継モデルになるのでしょうか。
阿部氏 8xxシリーズとしては後継といえますが、端末のスペックは740SCがベースになっています。
趙氏 バッテリーは730SCや731SCと同じものを使っています。
大久保氏 ほかには日本語、韓国語、中国語、英語、ポルトガル語の5カ国語にも対応しています。
―― デザイン面での特徴はありますか?
大久保氏 光沢のあるフロントパネル、開いた状態の本体部分、本体周囲の枠の部分の3つのトーンで奥行き感を出しました。
SBM向けWindows PhoneとAndroid端末は出る?
―― 海外のOMNIAはWindows Phoneですし、日本ではドコモ向けに(Windows Phoneの)「SC-01B」も供給しています。今後、ソフトバンク向けにWindows Phoneを出す予定はあるのでしょうか。
阿部氏 端末メーカーとして、グローバルではWindows Phone 7を含めて開発、投入していくと発表しているので、世界に向けては対応していく予定です。日本に関しては、まだキャリアが明確ではないのですが、要望があればぜひ対応はしたいと思っています。
―― ドコモ向けには「GALAXY S」をベースにした端末を投入することが告知されましたが、ソフトバンク向けにAndroid端末を投入する予定はないのでしょうか。
阿部氏 チャンスがあれば、ぜひ対応していきたいですね。
―― ユーザーやキャリアのニーズ次第ということですね。
阿部氏 そうですね。今回はソフトバンク向けに、手に取りやすいエントリーモデルの8xxシリーズと、ハイエンドの9xxシリーズの2機種を出せたので、いろいろな層のお客さんにSamsung端末を使ってほしいですね。また、Samsungとしては今後も日本のユーザーに支持される端末を作っていくので、まずは今ある端末とこれから発売される端末を触って、Samsung端末のよさを知っていただければと思います。
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