“ケータイ版Skype”で、できることできないこと BREW版「Skype au」を試す(後編)(2/2 ページ)
SkypeといえばPCやスマートフォンで使うものというイメージがある。しかし、現行のauケータイはBREW版の「Skype au」を使って無料通話やIMが利用できる。ケータイ版SkypeはPCやスマホのSkypeと何が違うのか、チェックしてみた。
複数の人とSkypeで会話できる?
制限付きだが、複数のSkypeユーザーと会議のように通話することやIMでチャットのように会話ができる。というのも、フィーチャーフォン用のSkype auからは1人にしか通話を発信したり、IMを送信できない。複数ユーザーと会議のように通話したり、IMでチャットするには、PCやスマートフォンを使うSkypeユーザーから招待してもらう必要がある。
Skypeで通話中に携帯電話は着信する? キャリアメールが送信されたら?
Skype auで通話している際にケータイ回線で音声着信があった場合は、auの「割込通話」サービスが働く。割込通話はauのオプションサービスだが、WIN端末なら無料で初期設定されているので、Skype au対応のフィーチャーフォンでもスマートフォンでも同じ挙動になる。
割込通話は、通話中に2本目の通話が着信すると“ツーツー”という信号音が鳴り、もう1本電話がかかってきたことを知らせる仕組み。その状態で発話ボタンを押すと、後からかかってきたほう(2本目)と回線がつながる。その間、先の通話(1本目)は保留状態(プルプルツーツーという音)になって電話を待ってもらうことになる。2本目をかけた人が終話すると、1本目との通話に戻る。自分から終話すると、すべての通話が切れてしまうので注意したい。
先の通話を優先する(2本目には出ない)場合は、そのまま無視すればよい。一定時間がたつと、2本目の通話はauの留守番電話サービスに接続する。
キャリアメールについては、SkypeのIMと同様にパケット通信を使うため、Skypeの通話中には受信しない。会話が終了してから受信することになる。
スピーカーフォンやハンズフリー通話は可能?
携帯電話の通話はもちろん、Skype auの音声通話もスピーカーフォンに出力できる。また、Bluetoothのヘッドセットを接続して、ハンズフリーでSkypeの通話をすることもできた。
繰り返しになるが、さまざまなプラットフォームに対応しているSkypeのなかでも、KDDIが提供するSkype auはちょっと異色の存在。特に、フィーチャーフォン向けのBREW版は、今回紹介したように使い勝手がPCやスマートフォンのそれとはかなり異なる。
前編でも取り上げたが、料金的にもパケット定額プランが必須など、“無料通話”の恩恵を受けるにはある程度のコストが必要だ。良くも悪くも使う人をかなり選ぶサービスと言えるが、PCなどでSkypeを使ったやり取りが多く、まだまだフィーチャーフォンを使い続けるユーザーには、auのケータイでSkypeが使えることをぜひ覚えておいてほしい。
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