孫社長 SIMロック解除は「あってしかるべきだとは思っている」:一言ニュース
8月8日の決算会見でSIMロック解除の意見を問われたソフトバンクの孫社長は、「柔軟に対応すべき」との考えを示した。
総務省が、2015年に携帯電話のSIMロック解除を義務化する方針を固めたことが話題を集めている。このSIMロック解除について、ソフトバンク代表取締役社長の孫正義氏は8月8日の決算会見で「あってしかるべきだとは思っている」と自身の考えを話した。
「極端な形で行われたり、理にかなわないことが出てきかねないので、方法論はよく詰めながらやっていくべきだと考えている」としながらも、制度自体には反対しない姿勢を見せた。
「米国では新しいスマホのほとんどは、SIMロックがかかって販売されている。各社が補填金を出したり割賦販売で契約期間を設けたりしているので、販売奨励金の回収が終わるまではSIMロックはあってしかるべきだと思う。一方で、SIMロックフリーの端末を高い値段でいいから買いたい人がいるのも事実。これはこれで柔軟に対応すべきだと考えている。是々非々はあるけど、方向性としてはよろしいと考えている」
ちなみに孫氏は、2013年5月の夏モデル発表会にて「SIMロック解除のニーズはあまりない。そういう(SIMロック解除を求める)声がたくさん出てくれば、検討することはやぶさかではないが、実際に私の耳にはほとんど届いていない」と、SIMロック解除には否定的な考えを示していた。
MVNOのサービスが増えたこともあり、今はスタンスが変わったのだろうか? その点を問われると「(SIMロックフリーの)高い端末を欲しい人がそんなにいるとは思っていない。その考えは変わっていない。現にSIMロック解除されたiPhone(5sと5c)はほとんど売れていない。わざわざ6〜8万円も出してiPhoneを買いたいというユーザーはほとんどいないことが実績として証明された。iPhoneだけに限らず、Android端末でも恐らく同じだと思う」と補足した。ちなみに、ソフトバンクのスマートフォンでSIMロックの解除ができるのは、現時点で「301F」「201HW」「009Z」「008Z」の4機種のみとなっている。
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