さらに薄く、でもタフなボディに――写真で解説する「arrows NX F-02H」
ドコモスマートフォン「arrows NX F-02H」は、米国国防総省の軍用基準「MIL-STD-810G」の14項目に準拠したタフネススマホ。カメラ機能も強化し、富士通のフラグシップスマートフォンとして着実な進化を遂げた一台だ。
MIL規格対応で耐久性を大幅に強化
「arrows NX F-02H」(以下、F-02H)は、富士通がドコモ向けに開発したフラッグシップスマートフォン。Snapdragon 808(MSM8992)のヘキサコアCPUを搭載し、ストレージは32Gバイトでメインメモリは3Gバイト。OSはAndroid 5.1だ。通信サービスは「PREMIUM 4G」(LTE-Advanced)の下り最大225Mbpsに対応している。バッテリーは3390mAhと大容量で、ドコモは「充電せずに3日持つ」とうたっている。発売は11月下旬を予定している。
F-02H最大の特徴は、耐久性が大幅に向上したこと。米国国防総省の軍用基準「MIL-STD-810G」、いわゆるMIL規格への対応で厳しい環境下での使用に耐えうるようになった点が一番の訴求ポイントだ。
MIL規格は防水(浸漬)、防水(風雨)、防塵、耐衝撃、耐振動、対日射、防湿、塩水耐久、高温動作、高温保管、低温動作、低温保管、定圧動作、定圧保管の14項目に準拠している。F-02Hは、夏の直射日光が当たるビーチや、高山や雪山、風雨の中などでも安定して動作するという。これまでの防水・防塵対応から大きく強化され、利用シーンが広がった。これだけハードな環境下での使用に耐えうる上に、スタンダードな薄型スマートフォンのデザインを維持しているのもうれしい。
大型になったが、薄くなり持ちやすさは向上
ディスプレイの解像度は、フルHDより高精細なワイドクアッドHD(1440×2560ピクセル)。5.4型のディスプレイには、黒が引き立つIPS-NEO技術を採用。コントラストが高くなり、静止画や動画を、より美しく表現する。
前モデルF-04Gでは背面上部中央にあったメインカメラは、左上に移動した。有効約2150万画素の裏面照射積層型CMOSを採用しており、約0.14秒の高速オートフォーカスも可能だ。インカメラは裏面照射型CMOSで、有効約240万画素となる。
背面のデザインは織目模様の入っておりツヤがある。「ナノテクファイバー」技術によって強度も向上している。そのほか、上側面や電源キーなど金属部分には傷の付きにくいハードアルマイト処理が施されている。傷が付きにくく、強度があるという点でも耐久性へのこだわりがうかがえる。
左側面にはカバー付きのmicroSDスロットとMicro USB端子があり、従来モデル同様、中央に卓上ホルダ用の充電端子がある。なお、卓上ホルダは付属している。右側面にはカバーに入ったドコモUIMカードスロット(nano UIM)、電源キー、ボリュームキーがある。
上側面にはキャップレス防水のイヤホン端子とワンセグ、フルセグ、NOTTV受信用のアンテナがある。他社製スマートフォンでは内蔵型のアンテナを搭載したモデルが少なくなっているだけに、テレビをよく見る人にとってはうれしい。
前モデルのF-04Gと大きさを比較してみた。F-04Gは約70(幅)×146(高さ)×8.8(奥行き)ミリだったが、F-02Hは約75(幅)×154(高さ)×7.9(奥行き)ミリ。特に縦に長い印象となり、横幅も広がった。ただ、薄くなったため持ちやすさは若干向上した印象だ。質量は約167グラムで、F-04Gより12グラム重くなった。
虹彩認証搭載、シンプルなカメラ機能も使いやすさ向上
F-04Gに引き続き、虹彩認証を搭載しており、認証方法はF-04Gと大きく変わっていない。画面を見るだけで認証が完了するので、非常にスムーズだ。
ここ数年富士通スマートフォンのカメラUIは非常にシンプルで使いやすかったが、今回もそうしたシンプルなUIを踏襲している。メニューも分かりやすい。ただ、これだけだとシンプルすぎるという人には「露出/WB調整」をオンにすれば、露出やホワイトバランスの調整をしながらの撮影も可能となる。こだわって写真撮影したい人には嬉しい機能だ。
実機を使用したデモ映像はこちら。
F-02HはF-04Gで好評の虹彩認証を引き継ぎ、さらに耐久性が向上してハードな環境でも安心して使えるという強みを得た。せっかく購入したスマートフォンは長く使いたいという人や、アウトドア派だけどいかにも耐衝撃といったごついデザインは嫌だという人にとって、F-02Hはオススメしやすいスマートフォンだ。
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