テレコムサービス協会、MVNOサービス利用検討者に8つの「チェックポイント」を提示
テレコムサービス協会のMVNO委員会が、MVNOサービスを検討している人に向けた「チェックポイント」を作成し公開した。国民生活センターからの注意喚起や総務省からの要請を受けての措置だ。
テレコムサービス協会(東京都中央区)のMVNO委員会は4月21日、同協会のWebページで「MVNOサービスの利用を考えている方へのご注意とアドバイス」を公開した。
この文章は、4月13日に国民生活センターが公表した「格安スマホ」に関する注意喚起(参考記事)と、それを受けて総務省が4月17日に行った同協会への要請をもとに作成されたもの。
「格安SIM」あるいは「格安スマホ」と呼ばれることもあるMVNOサービスを利用するに当たって、契約検討者がチェックすべき8つのポイントをまとめている。
チェックポイント1:料金・提供条件
1つ目のチェックポイントは「料金・提供条件」だ。
契約する前に「重要事項説明書」やMVNOのWebページをよく読んだ上で、下記の条件について確認することを促している。
- 月額料金
- 解約条件や解約金の有無
- 通信制限
チェックポイント2:端末
2つ目のチェックポイントは「端末」だ。
MVNOサービスはSIMカード単体での契約がしやすい。そのため、MVNOがセット販売する端末以外と組み合わせて使う場合に、その端末がMVNOによって動作確認されているかどうかを必ず確認することに促している。
また、SIMロックのかかった端末を使う場合に、SIMロック解除が必要なのかどうかの確認と必要な場合にロック解除ができるのかどうかの確認をするように呼びかけている。
チェックポイント3:SIMカード
3つ目のチェックポイントは「SIMカード」だ。
SIMカードには「標準」「micro」「nano」の3種類のサイズがあり、端末によって対応する異なる。使おうとする端末で使えるサイズのSIMカードを選択するように促している。
チェックポイント4:設定
4つ目のチェックポイントは「設定」だ。
MVNOサービスの利用に当たって、端末側で「APN(パケット通信の接続先)」を自分で設定しないとネットにつながらない場合がある。また、電話帳やアプリの設定以降も自分で行う必要がある。そのため、自分が端末に行う必要のある設定を確認するように呼びかけている。
チェックポイント5:メール
5つ目のチェックポイントは「メール」だ。
一部を除き、MVNOサービスでは自前の電子メールサービス(キャリアメール)を提供していない。よって、メールを利用したい場合は、何らかのメールサービスを別途利用する必要があることを注意喚起している。
また、新しいメールサービスを利用する場合、自分メールアドレスが変わるだけではなく、送信先でも受信設定(迷惑メールフィルターなど)の変更が必要となる場合があることも合わせて案内している。
チェックポイント6:サポート
6つ目のチェックポイントは「サポート」だ。
大手キャリア(MNO)と比較すると、MVNOはサポート拠点が限られる。また、SIMロックフリー端末を利用する場合、端末のサポートについてはメーカーが窓口となる場合もある。さらに、端末が故障した際の代替機を借りられないケースもある。
そのため、トラブル発生時のサポート窓口や連絡手段について、事前にしっかり確認することを注意喚起している。
チェックポイント7:携帯電話会社からの乗換え
7つ目のチェックポイントは「携帯電話会社からの乗換え」だ。
MNP(携帯電話・PHS番号ポータビリティ)を使って事業者を乗り換える場合、特に事業者が提供しているサービスについては引き継ぐことはできない。
そのため、乗り換えに当たって引き継げないサービスについて確認することを促している。
チェックポイント8:利用開始日
8つ目のチェックポイントは「利用開始日」だ。
MNPで事業者を乗り換える場合、移行先での「利用開始日」が、移行元における「解約日」となる。移行日によっては、移行元事業者で解約金が発生する場合があることを注意喚起している。
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