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デンと構えているわけには行かない――担当者に聞くau「新料金プラン」あれこれiPhone向けは「検討中」(3/3 ページ)

最近のITmedia Mobileでは、auの「ピタットプラン」「フラットプラン」に関する記事がよく読まれる。そこで、KDDIの料金プラン担当者に両プランが生まれた経緯をはじめとする料金にまつわるあれこれを聞いてみることにした。

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持ち込み新規は「増えていない」

―― 新料金プランに話を戻しますが、ビッグニュースキャンペーンは「新規契約」が対象ということで、端末をauショップに持ち込んで新規契約が増える可能性があると思います。新プランの提供開始後、SIMロックフリー端末を含めた「持ち込み新規」は増えているのでしょうか。

多田氏 (持ち込み新規での新プラン契約者は)ゼロではないですが、端末購入を伴うものが圧倒的に多いです。

 ただ、ご指摘の通り、新プランは分離プランなので、従来プランと比べると持ち込み新規契約でもメリットがあります。

―― SIMロックフリー端末では、ネット接続サービスでより割高なPC・ルーター向けの「LTE NET for DATA」(月額500円)しか使えないという問題もあります。より割安な「LTE NET」(月額300円)をSIMロックフリー端末に開放するか、LTE NET for DATAの料金を値下げすることは検討していないのですか。

多田氏 この点については、我々の意識的に「置き去り」にしてしまった面もあります。料金を低廉にするという観点では、「LTE NETをSIMロックフリー端末で使えるようにする」のも「LTE NET for DATAを300円に値下げする」のも結果的には同じです。

岡本氏 今後、SIMロックフリー端末でのネット接続をどうするのかは検討します。

新プランは今後「より多くなる」と見込む

―― 今後、毎月割付きのプランと新プランの契約者数に占める割合はどのくらいになると見込んでいますか。

多田氏 詳細は控えますが、今後は圧倒的に新プランが選ばれると考えています。心情的に保守的な人が、従来通りの(毎月割のある)プランを選択する、という見立てです。

 新プランは既存プランの新規受け付けを「停止」しても構わないような作りになっています。「ピタットプラン」については既存プランにはない料金構造なので分かりづらい面がありますが、先ほどの料金比較を見ても明らかな通り、平均的な使い方であれば従来よりも安くなると見込んでいます。

―― 1人1人の契約者の利用動向を踏まえた料金シミュレーターを作るのは難しいでしょうか。あれば参考にできると思うのですが。

多田氏 確かにその通りですが、お客様ごとに見た時に「次の6カ月間」の使い方は「この6カ月間」とは異なる可能性がある。なので、今回示した試算のように「全ユーザー平均するとこうなる」というモデルを示すことを考えています。


 記事が掲載される8月1日、KDDIは平成29年度第1四半期決算を公表する。新料金プランの影響は次の第2四半期決算で顕著になってくるものと思われるが、この決算説明会でも「今後の見通し」として新料金プランにまつわる質問が多く集まるだろう。

 「田中プロ」こと田中孝司社長はどう説明会を乗り切るのか、注目したい。

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