ドコモ「カケホーダイ」の狙い──値上げになるケースも?(1/2 ページ)
NTTドコモが4月10日発表した「カケホーダイ&パケあえる」は、通話の完全定額とデータ通信の家族間での共有を組み合わせたお得感をうたう一方、実質的にはLTE「Xi」向けプランの一新でもある。スマートフォンの普及が一巡し、MNP合戦が収束する中、家族を中心とした既存ユーザーの音声ARPU(1人当たりの音声通話収入)を上向かせ、新規回線も追加しやすくするのが狙いだ。
新プランでは、「カケホーダイ」+「パケあえる(パケットパック)」という構成が基本になる。従来のプランが「基本料金」+「通話料」+「パケット代」だったのを比較的シンプルにしたという。
一方で、音声通話をあまり使わず、家族割も使っていないデータ利用中心のXiユーザーの場合、新プランでは従来より維持費が高くなるケースもありうるため、「ベネフィットが見いだしづらい」(同社広報部)ことも認める。カケホーダイから1000円引きで音声なしプランも用意しているが、その場合は音声通話は使えない。
既存のXi向けプランの新規受け付けは8月末に終了し、9月からは新プランに一新するが、既存ユーザーは既存プランを継続利用できる。既存プランの提供は、「ユーザーが多くいる限り」(同)続けるという。FOMAユーザーは9月以降も既存プランに新規契約できる。
月間49分以上で“元が取れる”カケホーダイ 音声通話使わないユーザーは値上げに
新プランでは、Xiユーザーが音声通話を利用する場合は「カケホーダイ」の契約が必須で、従量課金制は選べなくなる。カケホーダイは月額2700円(税別、税込み2916円)で、他社を含む国内固定・携帯電話と通話し放題になる。
既存のXi向けプランと比較すると、一般的なプラン「タイプXiにねん」の場合、49分以上通話すると2700円を超える計算だ(基本使用料月額743円+1分40円×49分=2703円)。同プランのユーザーで月に49分以上通話する(無料通話先除く)場合は、新プランのほうが得になる一方で、音声通話をほとんど利用しないユーザーでは維持費が高くなる。
同社の加藤薫社長は、カケホーダイを通じて「キャリア品質の音声通話に気づき、楽しんでいただきたい」と狙いを語る。キャリアの通話料が高止まりする中で「LINE電話」など通話アプリが普及し、キャリア通話を使わないユーザーが増える中、改めてキャリア通話に振り向かせ、下がり続ける音声ARPU(契約者1人当たりの音声通話収入)に歯止めをかける狙いだ。
現在のドコモの音声ARPUは1400円前後と、スマホ向けカケホーダイの料金より1300円低く、フィーチャーフォン向け(税別2200円)も800円下回っている。カケホーダイへの移行が進めば音声ARPUが上向く可能が高い。
ソフトバンクモバイルも「実質かけ放題」をうたう通話料金プラン「スマ放題」を発表しているが、1回当たりの通話時間が5~10分に制限されてる。「何回でも、何分でも、どこにかけても国内通話かけ放題はドコモだけ」と加藤社長はアピール。格安をうたうVoIPサービスとの違いとしては、キャリア品質の音質で、緊急電話などにも利用できる点を強調した。
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