滝田勝紀の「白物家電、スゴイ技術」
まずい青汁を少しでも飲みやすく――シャープ「ヘルシオ グリーンプレッソ」で「もう1杯」?(1/2 ページ)
これまでシャープのスロージューサーといえば「ヘルシオ ジュースプレッソ」(以下ジュースプレッソ)であったが、6月8日に発売する上位モデルは「ヘルシオ グリーンプレッソ」(以下グリーンプレッソ)となった。グリーン、つまり葉物野菜をきっちりジュースにできるというアイテムだ。その注目の技術とは?
近年悪いニュースばかりが報じられるシャープだが、唯一気を吐いているのがシロモノ家電部門。中でもトレンドリーダー的存在であるスロージューサー部門が目を付けたのは、葉物野菜で作る“青汁”だった。グリーンプレッソ(EJ-GP1)は、水を加えず100%の青汁が簡単に作れるスロージューサー。水分量が少なく繊維の多い葉物野菜に適した低速圧縮絞り(コールドプレス)方式を採用し、1分間に32回転というペースでスクリューが回転し、ゆっくりと食材を押しつぶす。
なぜシャープは青汁に目を付けたのか。野菜不足が指摘される現代日本で、青汁は野菜の栄養素が豊富に摂取できると人気が高い。こうした健康志向の高まりを受け、その市場は8年連続で拡大しており、2015年に市場規模は1000億円の大台を突破。消費者物価指数に新たに“青汁”という項目が追加されたほどだ。
シャープの健康・環境システム事業本部で商品企画部長を務める田村友樹氏は、「市販の粉末状の青汁もあるが、やはり味が美味しくないので、なかなか飲み続けることができない。安全な素材で作りたいと考える人も多く、添加物や余計な糖分が入っていない絞りたての青汁を飲みたいというニーズも高い。しかし、従来のジューサー/ミキサーやスロージューサーでは、うまく作ることができなかった」と指摘する。
一般的な高速ジューサーは、もともと水分が非常に少ない葉物野菜を絞るのは苦手だ。水を加えることで撹拌(かくはん)はできるものの、ジュースというよりスムージー状になってしまい、繊維が多く残る。するとドロッとしてかなり飲みにくい状態に仕上がってしまう。そこでスロージューサーの出番だ。
もちろんシャープが販売してきた従来型のスロージューサーでも青汁を作れないことはない。ただし、絞った後の繊維が詰まらないようにするため、葉物野菜を投入前に包丁で細かく切り刻み、1つ1つ手で投入する必要があるなど、かなり面倒だったという。
新しいグリーンプレッソは、絞りカスの出口に工夫を施すことでそうした問題を解決した。まず従来機と比較して、絞り汁の出口を約2.2倍にまで拡大。絞りカスを出しやすくするとともに、事前に葉物野菜を細かく刻む必要をなくした。
さらに、絞りカスの出口に「切り替えダイヤル」を新たに搭載。このダイヤルは、絞りカスの出口の内側にあるパッキンの圧力を変えるというもので、通常の果物でジュースを作る場合は圧力を高め従来機同様のさらっとしたジュースを作ることができる。一方、葉物野菜を絞る場合はパッキンの圧力を低くすることで、水分が少なく繊維が多く出てしまう葉物野菜の詰まりを防止する。スムーズに絞りカスを排出できるほか、繊維がほとんど混入しない青汁を楽しめるようになった。
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滝田勝紀の「白物家電、スゴイ技術」
モノ雑誌で白物家電を約10年担当し、メーカーからの信頼も厚いフリーランスライター、滝田勝紀(たきたまさき)氏が最新家電のスゴイ技術を紹介するインタビュー連載。
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