滝田勝紀の「白物家電、スゴイ技術」

秘密は照明のフリッカー! リアル店舗に人を呼び込むフィリップスの「インドア ポジショニングシステム」とは?(2/3 ページ)

スーパーの店内を歩いてみると?

 具体的な使い方を、スーパーマーケットを例に説明しよう。お客としてスーパーマーケットを訪れた人が自分のスマートフォンを取り出す。専用のアプリを立ち上げると、店舗の2Dもしくは3Dマップが表示される。そこには棚のジャンルや置いてある商品が記載され、文字通り、手に取るように店舗のことが分かる。

店内の分かりやすい地図と説明

 陳列された商品名や価格のデータは、クラウド経由で一括管理されているため常に最新だ。スマートフォンを持ったまま店内を歩き出すと、マップ上に目的の商品までの行き方が表示される。店内には無数のLED照明があり、それがすべて固有のパターンで明滅(=フリッカー)している。パターンは6万4000。アプリでは、スマートフォンのカメラを使ってフリッカーのパターンを読み取って位置を測定するため、来店者は目的の商品のある棚まで迷うことなく進むことができる。

店内でできること

 目的の商品棚に近づき、スマートフォンに目を落とすとどうだろう? その商品データが表示されるだけでなく、例えばワインだったら、そのワインと相性のいいチーズ、飲み残した際に真空状態を保持するためのワインキーパーといった関連商品が、その店舗のどこに売っているか示されている。しかも、目的の商品や類似する商品がタイムセールを行なっていたり、値引きキャンペーン中だったりすると、そうした情報も全てスマートフォンが教えてくれる。これはEC店舗のレコメンド機能を超える利便性といえる。来店者はあらゆる情報を見落とすことなく、欲しいものをお得に、かつスピーディーに買うことができる。

タイムセール中の商品をお知らせ

 ここまでなら、GPSなどほかの通信技術でも実現できるかもしれない。

 「その問いに対する答は“イエス”です。LEDを使ったIPSで実現する意味はどこにあるのか。それは導入コストが圧倒的に安価だからです。そもそも照明というのは、どの店舗にもある日常的なアイテムです。しかも24時間通電し続けているという点もポイント。つまり、新たな特別の機器などを導入したり工事をすることなく、可視光通信技術対応のLED電球やLED管に変えるだけで、このシステムが簡単に導入できるのです」

印刷する
SNSでシェア
SpecialPR

滝田勝紀の「白物家電、スゴイ技術」

モノ雑誌で白物家電を約10年担当し、メーカーからの信頼も厚いフリーランスライター、滝田勝紀(たきたまさき)氏が最新家電のスゴイ技術を紹介するインタビュー連載。

この連載の記事をもっと見る

この記事の著者

関連記事

こんなメディアも見られています

ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。

メールマガジンを配信中
メールマガジンを配信中

国内外の業界動向、AIやクラウドなどの最新技術、キャリア情報など今知りたい情報をまとめてお届けします。

いますぐご登録

本日の新着記事

アクセスランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

ITmedia NEWS SNS

X @itmedia_newsをフォロー

インフォメーション

ITmediaNEWSをフォロー

あなたにおすすめの記事PR