走るガジェット「Tesla」に乗ってます
これって乾電池? テスラに使われている“円筒形バッテリー”の正体とは(2/3 ページ)
高速道路工事規制や路肩作業に遭遇したらオートパイロットを切れ
最近、高速道路でオートパイロット(AP)を使用中、工事による車線規制や路肩作業に遭遇した状況でアラート共に自動ブレーキが出来(しゅったい)する事態に何度か遭遇しました。そのうちの2度は車載のGoProで動画を撮影していたので、どのような状況だったのかを映像でご覧ください。
この動画は、中央道の下り線相模湖付近の上り坂でのことです。路肩作業車を左に見ながらAPを入れたまま走行車線を走っているとき、アラート音とともに自動ブレーキが作動し、82km/hから52km/hまで一気に減速しました。
この映像をコマ送りで見ると、スクリーン上では、当初、工事車両群先頭のトラックとワゴン車の2台を認識していませんが、接近したら突然ワゴン車を認識し、つまりスクリーン上に表示され、その際、先頭のワゴン車が、注意喚起を促す印として、赤く表示されます。まさにこの瞬間にアラートが鳴って減速が始まっています。
ただ、認識の仕方が不可解です。ワゴン車が通常状態で表示され、一瞬消えたかと思うと、赤く表示された状態で再び現れています。ということは、Teslaのコンピューターが、このワゴン車を一瞬見失った後、再び発見した際に危険であると判断して自動ブレーキを作動させたものと思われます。
2つ目の動画は横浜横須賀道路の上り車線です。キャリアカーに乗せた故障車からヘルメット姿の作業員が降りてきたそのときにアラートと共に自動ブレーキが作動し、80km/hから59km/hに減速しました。スクリーン上では、ヘルメット姿の作業員が1秒にも満たない時間、赤く表示されています。前述のワゴン車と異なり、ここでは人の飛び出しに対して警告を発した模様です。
このような経験を何度かしたことから、路肩作業や工事による車線規制に遭遇した際は、APを解除したり、場合によっては身構えながら走行したりしています。
自動ブレーキは誤作動にあらず? 安全側に振った設定か
以前、本連載の「テスラ車に潜む『ファントムブレーキ』という“幻影” オーナーが実際に体験した一部始終」においても、AP使用時の自動ブレーキを紹介しました。そのときに寄せられたSNS等のコメントでは、この自動ブレーキを「誤作動」と断じ、APに対し否定的な意見を多くいただきました。
しかし、実際に遭遇した当事者として、この挙動を単なる誤作動として片付けてしまってもいいのかどうか、という疑問を感じたことも事実です。もしも、路肩のワゴン車が何らかの事情で急に走行車線に飛び出したり、ヘルメット姿の作業員が足を踏み外して、よろめいて車道側に倒れ込んだりしたらどうでしょうか。
このTeslaのアラートや自動ブレーキのおかげで、手動運転時よりも早く、危険回避行動や急制動を実現できたかもしれません。すべて仮定の話になるので、筆者の考えが正しいと主張するつもりはありません。
しかし、Teslaのコンピューターが、フェイルセーフに立脚した上で安全側に振った判断を下し、ドライバーに注意喚起をうながしたと同時に自動ブレーキという形でサポートしたという見方もできます。当事者として「誤作動はけしらからん!」という単純な話ですませたくない想いです。
件の記事のSNSのコメントのいくつかに、「後ろを走行しているドライバーの身になれ」という意見も複数頂きました。確かに前のクルマが急に減速したら驚くでしょう。申し訳なく思います。自動ブレーキがかかった瞬間、事故の危険がないと瞬時に判断してアクセルを踏んでいる自分がいるので、自身の中に、後続車に対する気遣いと追突されては困る、という感情が複雑に交錯しているのかもしれません。
しかし、そもそも論を言わせてもらうと、教習所では、「前の車が急に停まっても追突しないよう、安全な車間距離を保て」と教わったはずです。道路交通法第26条においても、車間を空けることを義務付けていますし、それを怠ると「車間距離不保持違反」となります。
「安全側に振った判断」というのであれば、高速道路での路肩作業や工事に遭遇した場合、もっと手前から減速し、その横を臨時の制限速度に従って徐行しながら抜けていくようにプログラムされるべきなのかもしれませんが、それはそれで、後続ドライバーの神経を逆なでする可能性は否定できませんし、それが原因でトラブルに巻き込まれるのは御免です。
高速道路において、工事よる車線規制の区間をAPを解除し、速度を落とし、臨時の速度標識に従って50km/hで慎重に走っていると、「速く行けい~」とばかりに後ろにピタリとくっつかれたことは一度や二度ではありませんから…。
ちなみに、ハンズオフ(手放し運転)が売りである日産の運転支援機能「プロパイロット2.0」では、高速道路の工事区間に入ると、運転支援機能はそのままで、ハンズオフだけがキャンセルされるようです。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
走るガジェット「Tesla」に乗ってます
「iPhoneにタイヤをつけたようなクルマ」と表現されるTesla。IT・ビジネス分野のライターである山崎潤一郎が、主にデジタルガジェットとして、そしてときには、ファミリーカーとしての視点で、この未来からやってきたクルマを連載形式でリポートします。
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
「Xが情報収集に役立たない……」熊本地震で不満の声続出 「Twitterを返して」
-
2
メルカリ、梨の転売疑惑に「盗品の出品は確認されず」 誹謗中傷には利用制限も
-
3
「こんなのに追われたら……」急斜面もやすやす爆走、中国製の車輪付き四足ロボのデモ動画が話題 最高時速20km超
-
4
検索結果に「詐欺ではありません」と表示させる詐欺手口、警視庁が注意喚起 AI要約も餌食に
-
5
陸自が「イオンモール熊本」内部をドローン撮影 防衛省が映像公開
-
6
Z世代に聞く次の流行、「AIイラスト」が1位に 「Claude Code」も上位
-
7
はてな、11億円流出の調査報告書を公開 偽警察、口外禁止、残業・休出200時間超、孤立……ほころびが連鎖
-
8
農水省の“クソダサ”ポスター話題 「AIよりよっぽど良い」の声も 担当者に狙いを聞いた
-
9
東野圭吾さん死去、Xなどで追悼相次ぐ 「ガリレオ」など数々の人気作、エンジニアから転身
-
10
NVIDIAやMicrosoftなど30社超、オープンAIの防御ツール共同開発の「Open Secure AI Alliance」設立
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR