「iPhoneにタイヤをつけたようなクルマ」と表現されるTesla。IT・ビジネス分野のライターである山崎潤一郎が、デジタルガジェットとして、そしてときには、ファミリーカーとしての視点で、この未来からやってきたクルマを連載形式でレポートします。
今回は、「Hey Siri」でModel 3を操作する、Teslaの自動運転、関越道で自動緊急ブレーキを食らった話といった3件のネタを取り上げます。
夏のアップデートで、Model 3の一部機能を「声」で操作できるようになりました。TeslaのiPhoneアプリが「ショートカット」に対応したことで、iPhoneやApple Watchに「Hey Siri、○○○○○○○」と呼びかけることで、ショートカットを起動し、ドアロックの解錠やエアコンの作動などが可能になります。
ショートカットは、二十数種用意されています。ただし、ボイスコマンドにより、あらゆる面で便利になったのか、というといささか微妙ではあります。便利になった操作もあれば、こまで通り専用アプリやウィジェットで操作した方が簡単な場合もあります。筆者は次のスクショにある5種類を設定してみました。
便利になる事例としては、ポケットに入れたままのiPhoneが「Hey Siri」を聴き取ってくれる状況であれば、「Hey Siri、アンロックTesla」と指示するだけで、ドアロックの解除が可能です。家族がクルマに乗り込む際、自分は少し離れた位置から操作するといった場合に有効です。シチュエーションは限られますが……
さらに便利なのは、エアコンです。「Hey Siri、Teslaの温度を設定します」と発話すると、Model 3のエアコンを作動させることが可能です。ショートカットの内容を編集することで設定温度を変更することが可能なので、季節に応じた温度設定も可能です。
ただし、ボイスコマンドによるエアコンの操作は、時々不安定になります。ちゃんと作動する場合もあれば、Siriがアップル純正の「ホーム」アプリへの指示と受け取り、「その操作ができるアクセサリーがありません」と拒絶されることも度々です。
Teslaの機能とはまったく無関係ですが、車内からアマゾンのAlexaを利用して自宅リビングルームのエアコンをオンにすることが可能です。帰路途中、家が近くなったらModel 3に設置したEcho Autoに向かって、「Alexa、リビングのエアコンをつけて」と命令すると、自宅リビングのエアコンがオンになります。
筆者宅の富士通ゼネラルのエアコンはネット接続型で、なおかつAlexaのスキルに対応しています。運転中にiPhoneのエアコン専用アプリを操作するわけにいかないので、これは重宝します。
他にもEcho Autoはほんとに便利で、「Alexa、本の続きを読んで」と命令すると、読みかけのオーディオブックの再生はもちろん、Kindle本もText to Speechで読んでくれます。運転中に「耳で読む」読書の量が急増したのは言うまでもありません。
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