パナのBDレコーダーが“クラウド録画”に対応 何ができて、何ができない?(2/2 ページ)

大容量&長期になるほど高いクラウド

 録画メディアとしてのクラウドは、基本的にサブスクサービスだ。ユーザーにとって、従来の外付けHDDなどより経済的なのだろうか?

 例えばGoogleドライブ(Google One)で個人向けに10TBの保存容量を追加するプランは月額7280円。年額料金の設定はないので、1年使うと8万7360円。2年で17万4720円、3年で26万2080円と、期間が長くなればなるほど費用がかさむ。

Googleドライブの現行プランで10TBの保存容量を求めると月額7280円の「Google AI Pro」プラン(10TB)を選ぶことになる

 対してディーガ対応の外付けHDDを見ると、「ヨドバシ.com」では4TB版が実売3万7180円前後(アイ・オー・データ機器のAVHD-AS4/U)、6TB版が4万8180円(同AVHD-AS6/U)で販売されているので、2台で8万5360円。現在のディーガは外付けHDDを1台あたり8TBまでしか認識しないため、2台を差し替えつつ運用する手間は発生するものの、1年間でもこちらのほうが少し安い。そして外付けHDDなら、壊れない限り何年使っても追加料金は発生しない。

 このように、大容量のクラウドストレージを録画のために何年も維持するのはコスト面の負担が大きく、ユーザーにメリットは少ない。ただ、録画データの“緊急避難先”としてはうまく使えるかもしれない。

 例えば、“推し”が出演するテレビ番組がもうすぐ放送されるのにレコーダーのHDD容量に空きがない時。外付けHDDが届くのを待つ時間はなく、他の録画番組をBlu-ray Discに焼く時間すらなかったとしても、クラウドなら容量を簡単に増やせる。月額プランで契約し、翌月までに別の避難先を用意すれば出費も抑えられる(実際には各サービスの利用規約を参照してほしい)。

 また、推し活でゲットした超貴重なお宝映像を“自宅以外の場所”で保管しておきたいといったニーズにも応えられる。外付けHDDやBlu-ray Discなどは基本自宅に置くため、火事や水害など万が一の事態になれば、レコーダー本体と一緒にダメになってしまう。そうしたお宝を必要な容量のみ契約したクラウドに普段から逃がしておくことで、心の安寧が得られるかもしれない。

 レコーダーは動画配信サービスの普及により大きく需要を減らしたが、パナソニックによると「推し活」需要の拡大などを背景に録画できるテレビ番組への関心は依然として高く、見たい番組を“確実”に視聴・保存したいというニーズも高まっているという。同社は「単なる録画機ではなく、“コンテンツの保存・管理・視聴プラットフォーム”への進化が求められている」としている。クラウド録画対応は、推し活サポートの一環なのかもしれない。

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