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電動ドライバーに学習・記憶機能 松下電工が世界初

» 2004年01月28日 20時17分 公開
[ITmedia]

 松下電工は1月28日、世界で初めて学習・記憶再生機能を搭載した電動ドライバー「充電インパクトドライバー」(EZ7200NKN-A)を2月1日に発売すると発表した。ユーザー好みの回転速度をドライバーが学ぶことで作業効率をアップできるという。価格は6万8500円。

 「ドライバーでは世界初」(同社)という「インテリジェント機能」は、(1)記憶再生機能、(2)学習機能──の2つ。記憶再生機能は、ねじを締める際の回転速度の調節具合をボタン1つで覚え、その後はそれを自動的に繰り返してくれるというものだ。

 例えば最初はねじがまっすぐ入るようゆっくり回す→フルスピード→最後はねじがばかにならないようにゆっくり回しながらストップ──という過程を記憶させて自動的に行えるようになる。熟練したベテランのパターンを記憶させておけば、未熟練者でも熟練者と同レベルの作業が行え、ミスの防止や効率アップにつながるという。

 学習機能は、使い続けるとユーザーの好みの回転スピードコントロールに変化するというもの。例えばスピード調節が不要なねじ締めを繰り返した場合、スイッチを押したらすぐにフルスピードに達するようになるという。

 同社は1979年に世界初の充電式ドリルドライバーを開発して同市場に参入。同社によると金額ベースで市場トップシェアを獲得しているが、「充電池や充電方式などの技術が向上した現在、単なる基本機能の追求だけでは新たな市場が築けない」と判断。新機軸の製品開発を進めてきた。インテリジェント機能は作業効率のアップに加え、後継者不足が懸念される建築業界で熟練者のノウハウ継承にも役立つとしている。

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