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NECとTAO、新開発の量子暗号システムで150km単一光子伝送に成功

» 2004年03月12日 18時27分 公開
[ITmedia]

NECとTAO、新開発の量子暗号システムで150km単一光子伝送に成功

NECとTAOは、平面光回路技術を応用した独自の量子暗号システムを開発し、世界最長となる150Kmの単一光子伝送に成功したと発表した。

 NECと通信・放送機構(TAO)は3月12日、平面光回路技術を応用した独自の量子暗号システムを開発し、世界最長となる150Kmの単一光子伝送に成功したと発表した。今回開発した量子暗号システムにより、首都圏広域光ネットワークへの適応に十分な伝送距離をカバーできるという。→詳細記事

 量子暗号システムは、単一光子(光子1個)の状態が測定前後で変化することを利用して盗聴を検出する。光子1個で1ビットの情報を伝送するため、微弱な光信号の中から光子1個が含まれているか、検出できる高度な技術が受信機側に要求される。従来のシステムでは、光ファイバの光散乱戻り光による雑音で100Km程度の伝送距離に制限されていた。

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