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オークションとダウンロードで海賊版を販売する新手のケースで逮捕

» 2004年04月27日 14時44分 公開
[ITmedia]

 コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)の発表によると、徳島県警は4月27日、オークションサイトを悪用してPCソフトの海賊版をダウンロード販売していたとして、東京都国分寺市に住む無職男性(41)を著作権法違反(公衆送信権侵害)の疑いで逮捕した。

 調べによると男性は、ジャストシステムの日本語入力システム「ATOK16」を、ファイル交換ソフト「WinMX」で入手。無許可でWebサイトにアップロードして「Yahoo!オークション」に出品、落札者が代金を振り込むとURLを教え、同ソフトをダウンロードさせていた疑いがもたれている。

 家宅捜索では4台のPCと銀行通帳などを押収した。男性は4月だけでも約30万円を売り上げており、売り上げは生活費に充てていたという。

 ACCSによると、これまでオークションを悪用した同様の事件では、CD-Rなどで海賊版を作成して宅急便で送付することが多かった。著作権者に無断でプログラムをダウンロードできる状態にする公衆送信権の侵害事件では、ファイル交換ソフトやWebサイトを経由した無料のやり取りがほとんど。金銭の授受が発覚したケースは初めてという。

 ACCSは「オークションの集客力と落札機能だけを悪用した新しいケース。CD-Rなどのメディアを送付すれば封筒などの物理的な痕跡が残るが、今回のケースはより匿名性を高める意図があるようだ」と話し、警戒している。

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