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AT&T、接続ルール変更のロードマップ提案

» 2004年04月30日 08時10分 公開
[ITmedia]

 米長距離通信大手のAT&Tは4月29日、ベル系の大手地域電話会社4社(Verizon、SBC、BellSouth、Qwest)に対し、業界ルール変革に向けたロードマップを提案した。1996年の米通信改革法で定められた「UNE-P(Unbundled Network Elements Platform)による競争」から、「設備ベースの競争」へ移行する手段を提案したもの。

 UNE-Pは、大手の地域電話会社に対し、AT&T、Sprint、中小電話会社などへ、地域電話回線・サービスを低料金で貸し出すよう義務付けたルール。AT&Tは、この規制から脱却して、顧客施設からベル系各社に実際の回線を引く「設備ベースの競争」に移行するための枠組みを提案している。

 具体的には、2年半かけて段階的にUNE-P価格を3ドル以上引き上げ、UNE-Pへの依存を続ける会社に財務的ペナルティーを科すという方法。ただし、ラストマイルのループ設備へのアクセスは、納得できる公正な条件で提供されるべきとしている。

 「ベル系各社がこの提案を受け入れれば、1996年通信改革法制定以来の最も重要な論争の一つが解決し、業界各社間の反目が消える」とAT&Tのデビッド・ドーマン会長は発表資料の中で述べている。

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