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オンタリオ州教育省、StarOffice採用の大型契約

» 2004年05月29日 11時30分 公開
[IDG Japan]
IDG

 カナダのオンタリオ州教育省が「StarOffice 7」の採用でSun Microsystemsのカナダ法人と契約、同州内の学校にオープンソースベースのオフィススイートを導入する。

 同省はStarOfficeを、72の公立・カトリック系教育委員会用のオフィススイートに選定した。これにより250万人以上の生徒が同製品にアクセスすることになるという。Sunは送料とメディアコストは請求するが、ライセンス料金は徴収しない。また契約の拡張によって、生徒・教員はStarOfficeを家庭で利用することもできるという。

 StarOffieはワープロ、表計算、プレゼンテーション、グラフィックス、データベースのアプリケーションで構成されている。OpenOffice.orgのOpenOfficeスイートをベースとするが、StarOfficeには、スペルチェッカやシソーラス、Software AG Adabas Dなどサードパーティーライセンス製品も含まれる。

 Sunカナダ法人の教育・研究機関担当ディレクター、リン・ズッカー氏は、企業向けのライセンス料金は、教育機関向けよりも高くなると説明している。Sunの教育機関向けライセンス体系により、オンタリオ教育省はユーザー当たり約25ドルを節約できる。

 だが同省は、教育委員会や学校に、同ソフトの利用を強制することはできない。州内の学校がMicrosoft Officeの使用を禁止されるわけでもないという。

 ズッカー氏によると、この契約はSunにとって大きい。北米で最大のStarOffice導入例となるからだ。世界レベルでは、昨年11月に発表のあった中国政府による採用が最大規模。中国は、SunのJava Desktop System(StarOfficeを含む)を同国の標準デスクトッププラットフォームとすることを決定している。

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