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AMD、COMPUTEXでAthlon 64新製品4種発表

» 2004年05月31日 20時17分 公開
[IDG Japan]
IDG

 AMDは、Intelが今年半ばに予定している新製品の立ち上げに先行する形で、台湾で6月1日開幕のCOMPUTEXにおいて、4種の新型Athlon 64プロセッサを発表する見通しだ。

 「Athlon 64 3800+」「同3700+」「同3500+」はメインストリーム向けAthlon 64製品ファミリーの高速版。また「Athlon FX-53」は、最高性能を求める少数のPCユーザー向けのAthlon 64。

 AMDは、Athlon 64 3800+、3500+、Athlon FX-53でパッケージング技術を変更した。Athlon 64ファミリーの従来版が754ピンを、またこれまでのFXが940ピンを採用しているのに対し、これらのプロセッサは939ピンを採用している。

 デュアルチャンネルDDRメモリモジュールの利点を生かすため、AMDはAthlon 64のピン数を増やし、よりワイドなメモリチャンネルに対応する必要があった。

 同社はFX-51、FX-53の初期のバージョンで、サーバ用のOpteronプロセッサのように、デュアルチャンネルメモリコントローラとともに940ピンを採用しているが、この設計では、高価なレジスタードメモリチップ(通常、サーバに採用される)が必要となっている。

 939ピン設計では、Athlon 64ユーザーが、高価なレジスタードメモリチップを使わずに、デュアルチャンネルメモリのパフォーマンスを得られるようにしたと、AMDのデスクトップ製品マーケティング担当シニアブランドアソシエイト、ジョン・クランク氏は説明している。

 3700+については754ピンが継続利用されるため、シングルチャンネルメモリチップのみの対応となる。Athlon 64 FX-53については、940ピンと939ピンの両方に需要があるため両バージョンを提供するとクランク氏。940ピンバージョンを購入したユーザーが939ピンチップを利用する場合は、新しいマザーボードを購入する必要がある。

 クランク氏によると、3800+と3500+は512KバイトL2キャッシュ搭載のNewcastleコアを採用する。3700+など、旧来のコア技術に基づくAthlon 64のキャッシュは1Mバイト。

 AMDはキャッシュを減らす一方で、3800+と3500+で、HyperTransportバスの速度を2GHzに高めている。これに対して旧来コア技術に基づく3700+は1.6GHz。

 今回のAthlon 64新製品は、Intelが今四半期中に投入予定の、より高速なPrescott Pentium 4とGrantsdaleチップセットに対抗するもの。

 4種の新プロセッサは、ただちに発売となる。価格はFX-53が799ドル、3800+が720ドル、3700+が710ドル、3500+が500ドル(いずれも1000個ロット時)。

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