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中国のERP大手、米国でアウトソーシング事業を展開

» 2004年06月09日 12時17分 公開
[IDG Japan]
IDG

 中国大手ERPベンダーのKingdee International Software Groupが初の米国事業所を開設した。

 しかし同社には、競争の激しい米国エンタープライズアプリケーション市場で自社製品を売り込む考えはない。その代わり、中国市場での経験を生かし、米国企業向けのコンサルティングパートナーやアウトソーシング企業として自社を位置付ける方針だ。

 設立11年目のKingdeeの2003年の年商は3億6560万元(4410万ドル)。市場調査会社IDCによれば、中国EPR市場で第2位につけ、2002年の市場シェアは11%。同国で同社のERP/CRMソフトを利用する顧客数は5万に上ると同社広報担当者は説明している。

 Kingdeeは5月にカリフォルニアのパロアルトとニューヨークに初の事業所を開設。米国に事業所を設けた目的は、事業を国際的に広げ、中国内の安価な労働力を求める米国企業とつながりを持つことだとKingdeeの米国代表ドノバン・ニール=メイ氏は話す。

 顧客ターゲットは開発業務の外注先を探す独立系ソフトベンダー(ISV)。同社は、アジア太平洋市場に進出するベンダーとの協業にも関心を示している。また、米国進出によって市場知識を蓄え、国外進出を狙う中国顧客の支援に役立てたい考えだ。

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