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Claria、L.L. Beanを提訴

» 2004年06月10日 09時59分 公開
[ITmedia]

 「アドウェア」をめぐって物議を醸している広告ソフト企業の米Claria(旧称Gater)は6月9日、衣料通販大手のL.L. Beanを米連邦地裁に提訴したと発表した。

 L.L. Beanは先日、Clariaのソフトを使った広告配信によって商標権を侵害されたとClariaの顧客4社を提訴している。Clariaは今回起こした訴訟で、L.L. Beanの訴えは根拠のないものだと主張、「L.L. Beanの無謀で反競争的、消費者動向無視の行為」(ジェフ・マクファデンCEO)について、懲罰的損害賠償を求めている。

 Clariaによると、同社の広告主は「商標ではなく、消費者の行動に基づいて“カテゴリー”を購入」しており、このため特許侵害の申し立ては無効。またL.L. Beanが提訴した企業のうちの2社(NordstromとJC Penney)は、Clariaの提供サービスを1年半から3年にわたり利用しておらず、残る2社(Atkins NutritionalsとGevalia Kaffee)も、一方はClariaの顧客になったことはなく、もう一方もL.L. Bean利用者に直接訴求するカテゴリーに広告を出したことがないとしている。

 Clariaの広告サービスをめぐっては、L.L. Beanはじめ複数の企業が訴訟を起こしているが、Clariaはこうした批判者に対し名誉棄損訴訟などで対抗している(2003年10月23日の記事参照)。

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