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米電話会社をハッキングした男性を起訴

» 2004年07月15日 08時57分 公開
[IDG Japan]
IDG

 米ニューヨーク州イーストチェスターの男性が、Verizon Communicationsの所有するコンピュータをハッキングした容疑で起訴された。

 連邦警察は7月12日に、マンハッタンのニューヨーク南地区連邦地裁にウィリアム・クイン容疑者に対する起訴状を提出した。

 起訴状によると、「decoder」と名乗っていたクイン容疑者は今年1〜4月の間、VerizonのDirect Access Testing Units(DATU)を利用するためのパスワードを入手した。DATUは、技術者が電話回線のテストの際にVerizonの電話番号を無効にするために使うコンピュータ。

 検察は、同容疑者がこのパスワードを使ってVerizonのシステムに100回以上侵入し、全米のさまざまな地域の局番で電話番号をテストし、無効にしたとしている。

 また検察は同容疑者が、VerizonのさまざまなDATUのパスワードと、それを使って同社のコンピュータに侵入する方法を「フリーキング」専門のWebサイトに投稿したと申し立てている。フリーキングとは、電話会社のシステムをハッキングする行為を言う。

 さらに起訴状には、VerizonはDATUシステムのセキュリティの回復に12万ドルを投じなくてはならなかったと記されている。この費用には、全米のDATUの電話番号の変更、DATUのパスワード変更に当たった従業員の残業代などが含まれる。

 クイン容疑者は15日に法廷に召喚される。有罪判決を受けた場合、最大で5年の禁固刑と25万ドルの罰金が科される。

 同容疑者の弁護士ローランド・トー氏にコメントを求めたが、連絡が付かなかった。

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