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欧州地域のPC出荷、伸び率鈍化の傾向に

» 2004年07月16日 08時04分 公開
[IDG Japan]
IDG

 Gartnerが7月15日発表した速報値によると、欧州、中東、アフリカ(EMEA)地域のPC出荷台数は4〜6月期も引き続き増加した。ただ、流通網の在庫だぶつきで、前期に比べると伸び率は鈍化。この傾向は年内を通じて波及的な影響を及ぼす可能性があるとGartnerは指摘している。

 この地域のPC出荷台数は15.5%増加して1290万台となった。Gartnerのアナリスト、ランジット・アトワル氏によれば、これはデスクトップとノートPCの両方で買い替え需要に促進されたもの。

 出荷台数の伸び率ではAcerが60%を記録、2期連続で最高の伸び率を示した。出荷台数は79万5000台で市場シェアは6.1%。同社の継続的な成長は、流通および小売りチャネルの両方との良好な関係によるものだとGartnerは指摘している。

 Hewlett-Packard(HP)は出荷台数220万台でシェア16.7%と首位の座を維持した。しかし2期連続で、上位5社の中では伸び率が最も低くなっている。シェアは次いでDell、Fujitsu Siemens Computers、Acer、IBMの順。

 今年下半期にはノートPCの成長鈍化が原因で、上半期に比べて全体の成長は減速するとGartnerは予想する。「同四半期序盤には、実際よりも高いノートPCの成長が見込まれていた。結果として、通常のレベルよりも高い在庫を抱えている」とアトワル氏。

 これまで市場は16〜14%の成長を示してきたが、下半期の伸び率は13〜14%の範囲内になるとアトワル氏は予想している。

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