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文脈に応じて漢字を読み分け 日立の音声合成技術

» 2004年07月30日 15時33分 公開
[ITmedia]

 日立製作所は7月30日、漢字を正確に読み上げられる音声合成技術を開発したと発表した。

 単語間の関連性をデータベース化。これを利用して前後の文脈から読みを正確に判断する。

 例えば、同じ「行った」でも、「新宿に行(い)った」「会議を行(おこな)った」と読み分け可能。また、「この道を行(い)った」のように、助詞だけでは区別できない場合でも正確に読み分けられるという。

 従来技術では、同じ表記の漢字で読み方が異なる場合、正確な読みあらかじめ入力しておく必要があり、手間がかかった。

 また、音声を構成する「素片」を滑らかに接続する技術を開発。従来よりもより自然な音声で再生できるようになったとしている。

 音声の編集を直感的に行えるGUIも開発した。アクセントや声の高さ、速さなども指定できる。

 公共施設やデパートなどの構内アナウンスや、電子書籍の読み上げなどでの利用を想定し、開発を進めるとしている。

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