楽天は8月27日、個人向けカードローン会社のあおぞらカードの全株式を、あおぞら銀行、オリックス・クレジット、オリックスの3社から74億円で譲り受けることで基本合意したと発表した。個人向けカードローンに参入し、金融事業の収益拡大を狙う。
あおぞらカードは、低金利で限度額が大きい中高所得者向けローンカード「マイワンカード」を発行している。「楽天グループの2800万会員と、あおぞらカードのユーザー層がマッチングしている」(三木谷浩史社長)ため買収を決めた。
楽天は昨年12月、DLJディレクトSFG証券(現・楽天証券)を買収。今年8月からは三井住友カードと提携してVISAクレジットカード「楽天カード」を発行するなど金融事業に力を入れてきた。
特に個人向けローンは、インターネットを通じた借り入れ申し込みのニーズが高いほか、ショッピングや旅行時の利用が多いため、同社のECサイト「楽天市場」や旅行サイト「楽天トラベル」など他サービスとの親和性も高いという。楽天カードユーザーのローンニーズ取り込みも狙う。
株式授受は9月下旬の予定。その後、増資の引き受けを予定している。また、あおぞら銀行とオリックスに対しては、あおぞらカードの発行済み株式の10%までを取得できるオプションが付与される予定。
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