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ACCESS、米UnisysをGIF特許めぐり提訴

» 2004年09月24日 19時39分 公開
[ITmedia]

 米Unisysのいわゆる「GIF特許」をめぐり、「ライセンス料の二重支払いを不当に請求された」として、組み込み機器向けWebブラウザ「NetFront」で知られるACCESSは9月24日、Unisysを相手取り、損害賠償5万9700ドルと60万円、さらに債務不存在の確認を求める訴訟を東京地裁に起こした。

 ACCESSによると、同社はNetFrontとCompact NetFrontについて、2000年にUnisysとGIFライセンス契約を締結。ライセンス料を支払ってきた。

 ところが今年4月、UnisysはACCESSに対し、昨年3月までにACCESSが端末メーカーやキャリアなどの取引先に供給したNetFront/Compact NetFrontの分について、ライセンス料を追加請求した。だがACCESSは、各取引先は個別にUnisysと契約してライセンス料を支払っているため、ACCESSがその分について改めて支払う必要はないとして拒否した。

 しかしUnisysは、ACCESSの取引先がライセンス料を支払っているかどうかにかかわらず、ACCESSは取引先に供給した製品の分についてもライセンス料支払い義務があると主張。交渉を続けたがUnisysが主張を取り下げないため、不当請求により生じた損害の賠償と債務の不存在の確認を求めて提訴した、としている。

 ACCESSは「流通段階におけるライセンス料の二重取りであり、特許法や最高裁判例から外れた不合理なもの」と主張している。今後の見通しについては「勝訴の可能性が高いと見込んでいる」とし、またGIF特許自体は国内特許が失効しているため、同社の今後の事業には何ら影響がないとしている。

 GIF特許は、Unisysが1985年に取得した「LZW圧縮法」についての特許。昨年6月に米国で失効、日本でも今年6月20日、失効した。

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