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欧州のデジタル音楽市場拡大、だがCDの地位は不動

» 2004年09月29日 08時38分 公開
[ITmedia]

 JupiterResearchが9月27日発表した報告書によると、欧州のデジタル音楽販売額は2003年末の1060万ユーロから、2009年までに8億3600万ユーロの規模に成長、音楽市場全体の8%を占めるようになる見通しだ。ただ、CDが音楽販売の根幹を担う状況は変わらないと予想している。

 AppleのiTunes Music StoreやNapsterといった新しいダウンロードサービスが牽引する形で、欧州のデジタル音楽販売額は2004年末には前年の約4倍に当たる4630万ユーロに達することが見込まれる。

 ただ、消費者にとって選択肢は広がったものの、こうしたサービスでは販売している楽曲や価格が一貫せず、互換性のない形式がさらに混乱を招いていると報告書は指摘。同社が音楽業界幹部を対象に行った調査でも4分の3が、オーディオ形式とデジタル権利管理の互換性によって普及が促進されるとの見方を示したという。

 JupiterResearchのリサーチディレクター、マーク・マリガン氏は「音楽販売が何年も連続で減少している中、デジタル音楽配信は音楽業界にとって重要な代替収入源になるだろうが、CDに取って代わる存在にはならない」と指摘している。

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