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Javaの名付け親ポレーゼ氏、新興企業SpikeSourceのCEOに

» 2004年10月07日 07時25分 公開
[IDG Japan]
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 「Java」の用語を生み出した女性、キム・ポレーゼ氏が新しい職に就いた。10月7日にサンフランシスコで開催のWeb 2.0カンファレンスで、企業向けにオープンソースソフトのサポートサービスを提供する新興企業SpikeSourceのお披露目を行う。

 従業員30人、ベイエリアに位置するこの会社は2003年、CTOのムルガン・パル氏が設立した。パル氏はSpikeSourceに出資した投資会社Kleiner Perkins Caufield & Byersの元コンサルタントで、Oracleのアプリケーションサーバ部門で主席デベロッパーを務めたこともある人物。ポレーゼ氏はソフトベンダーMarimbaの創設者で、数カ月前にSpikeSourceのCEOとして迎えられた。

 SpikeSourceは12月に営業開始の予定で、企業向けオープンソースソフトの各種「スタック」のテスト、認証、サポートに当たる計画だと、ポレーゼ氏は電子メールのインタビューで述べている。「当社はコンポーネントや製品のベンダーではなく、サービス会社だ。ベンダーからは独立した立場にある」と同氏。

 Apacheサーバ、MySQLデータベース、JBossアプリケーションサーバといったオープンソースソフトは企業では普及が進んでいるが、オープンソース企業はソフトの組み合わせよりも特定プロジェクトのサポートに専念しているところがほとんどだ。

 「エンタープライズアーキテクチャ用には膨大な種類のオープンソース部品が存在する。何にどんな機能があるのか? 今のところ、それを見つけるのはIT担当者の仕事で、相当の時間と労力を要する。当社はこの労力の削減に当たる」と同氏。

 Kleiner PerkinsではSpikeSourceについて、ジェネラルパートナーのレイ・レイン氏に問い合わせてほしいとのことだった。同氏はOracleの元社長兼COO。出稿時までに同氏からのコメントは得られなかった。

 このようなスターが支援者として名を連ね、ポレーゼ氏がトップに立つSpikeSourceには大きな注目が集まりそうだ。ポレーゼ氏は1997年、Time MagazineのWeb注目の女性に選ばれ、ドットコムバブル時に最も名を馳せた人物の1人だった。

 Sun Microsystemsで最初のJavaチームで働いたあと、Sunを去って1996年にMarimbaを設立。同社はネットワークを介してアプリケーションのパッチ適用とアップデートを自動で行うソフト開発を手掛けていた。2000年には同社CEOを降板、2003年11月には会長職も退き、その数カ月後にMarimbaはBMC Softwareに買収された。

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