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Skypeで発覚した“秘密プログラム”

» 2004年10月23日 08時02分 公開
[IDG Japan]
IDG

 Skypeのツールを自分のWebサイトやアプリケーションに組み込むことが可能になった。もちろん、このことは公式には誰も知らない。なぜならSkype Technologiesはいつものように、公式発表を行っていないからだ。しかし最新版をダウンロードすれば、インストール記録の中でこの新機能に気付くだろう。

 Skypeはインスタントメッセンジャー(IM)だが、専門知識のないユーザーでもインターネット経由で通話ができるよう配慮した設計になっている。競合するMSN、AOL、Yahoo!のIMでもこうした機能は提供しているが、設定が難しいと感じるユーザーも多い。これに比べてSkypeのインストールは誰にでも簡単にできる。加えてAPIというのは、プログラマーがSkypeのIM機能を自分の作品に組み込めるということだ。

 Skype本社への取材では返事が返ってこなかったが、Skypeディレクトリをちょっと探すと、この事実を確認してくれる開発者が見つかった。

 Skype APIではWebサイトやアプリケーションに「プレゼンス」機能を組み込める。これは技術サポートにとって貴重なツールに思える。2週間後に公開予定のβテストサイトでは、会議システムが強化され、標準的なPHPスレッディングで誰がメッセージを投稿したかだけでなく、その人物がオンラインか、Skypeでチャットできるかどうかも表示される。アイコンをクリックすると、テキストまたは音声によるチャットのリクエストがネットワークを介して届けられる。

 もっとフレンドリーなツールセットの開発も急ピッチで進んでいる。「まだ名前は言えないが、カナダではこのAPIを、C++専門のプログラマーでなくても使えるものにする作業が進められている。彼らが手掛けているのはJavaバージョンとWebデベロッパーバージョンだと思う」。取材に応じてくれた人物はこう話した。

 このほか、もっと包括的なSkype電話帳もテストアプリケーションが開発中だ。ここではベーシックなSkypeクライアントよりも詳しく自分の関心事を掲載できる。この電話帳にもプレゼンスが表示され、コンタクトを試みる価値があるかどうかが判断できる。ユーザーがオフラインの場合、アイコンは薄いグレーになる。

 もしGoogleで「SkypeMe」を検索してみれば、βテスターたちが新しいツールを試している隠されたWebサイトが1つや2つ、見つかるかもしれない。

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