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日立、世界最小のセンサーネット用端末

» 2004年11月24日 15時57分 公開
[ITmedia]

 日立製作所とYRPユビキタス・ネットワーキング研究所(坂村健所長)は11月24日、無線通信機能つきセンサーをネットワークにつなぎ、計測結果を遠隔地から確認できる「センサーネット」用端末「センサーノード」として、世界最小容積となる製品を開発したと発表した。

 センサーノードは、無線通信機能と電源を備えた小型端末。温度や温度、湿度、加速度など各種センサーを接続してネットワークと結べば、センサーの計測結果をネットワーク上で常に監視できる。

 建物の経年変化をリアルタイムに監視し、適切な補修をしたり、自宅の室温や湿度などを外出先から確認し、空調機器の遠隔操作をする、といった使い方が可能だ。

 センサーノードの小型化と電池の長寿命化が実用化に向けた課題だった。試作品は、高密度実装技術によって小型化。電池を含めて6.9立方センチ(2.3×2×1.5センチ)と世界最小容積にした。

 不要な信号待ち受け時間を減らしたり、消費電力あたりの処理量を最大化するなどして省電力化をはかった。無線通信を5分に1回行った場合、約1年半動作する。

 各種センサーや赤外線光源、スイッチなどを手軽に取り付けられるインタフェース技術も開発した。

 同社は新製品を使ったビル管理システムを構築した。ビル内のセキュリティや防災、省エネ機能などを、インターネットを介して管制センタで一元管理できる。同システムは、11月25日、26日に東京・品川で開く日立グループ都市開発ソリューションフェアで展示する。

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