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Linuxサーバの売上が10億ドルを突破

» 2004年11月24日 18時07分 公開
[IDG Japan]
IDG

 2004年7〜9月期、Linuxを搭載したサーバの四半期売上が初めて10億ドルを突破したことを調査会社IDCが11月24日に報告した。Linuxサーバ売上高は前年同期から42.6%増え、世界サーバ売上(115億ドル)に占める割合は9%を超えた。

 サーバ市場全体は前年比で5.5%成長し、IDCがここ2〜3年観測してきた慎重なIT支出レベルが上向いたことがうかがえると同社のエンタープライズコンピューティング担当副社長兼ジェネラルマネジャー、バーノン・ターナー氏は語る。「サーバ支出は引き続き好調だが、もっと重要なのは、伸びがインフレ率より高いということだ。各社のCEO(最高経営責任者)はようやく、『通常の買い換えサイクルを超えた投資をしよう』と言うようになった」

 LinuxシステムとWindowsシステムの好調な売上は、18.2%増という「ボリュームシステム」の成長に後押しによるものだ。ボリュームシステムは、IntelやAMDのx86プロセッサを搭載することが多い。IDCによると、Windowsサーバ売上は前年同期比で13.3%拡大した。

 売上高で見ると、ナンバー1サーバベンダーは依然IBMだ。売上高は36億6000万ドル、市場シェアは31.7%。2位につけたのはHewlett-Packard(HP)で、売上高は30億9000万ドルだった。

 Dellは最も成長ペースが速く、売上高は前年から14.1%伸びた。7〜9月期の同社のサーバ売上は11億7000万ドルで、3位のSun Microsystemsにわずかに及ばない程度だった。Sunの売上は11億8000万ドルで、前年からは0.1%の伸びだった。

 2万5000〜50万ドルのミッドレンジサーバ――伝統的にSunのUNIXシステムが強い分野だ――の売上は、ボリュームシステムへの移行を反映して10.2%減少したとターナー氏。「長期的にミッドレンジUNIXシステム市場に何が起きるのかという点が、引き続き関心の対象になっている。これらのプラットフォームは、Opteronなどを搭載したLinuxサーバへの置き換えの打撃を受けやすいのだろうか」

 7〜9月期のブレードサーバの売上は2億8700万ドルで、サーバ市場に占める割合は2.5%。出荷台数は前年から44%増え、IBMがシェア44.2%でトップのブレードベンダーとなった。

 サーバの出荷台数では、HPが47万1000台で首位に立った。Dellは34万7000台で2位、IBMは25万9000台で3位。Sunは8万1000台で、前年同期から出荷台数が0.9%減少した。

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