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米グラフィックデザイン産業の中心はフリーデザイナーに

» 2004年12月17日 19時18分 公開
[ITmedia]

 米Strategies For Managementは12月14日、レポート「The U.S. Graphic Design Business 2004-2009」を発表した。

 同レポートは、フリーランスデザイナーを含めた米国グラフィックデザイン産業の動向を、2009年までの経済的な見通しなどを含めて報告したもの。

 これによると、米国の同産業全体の収益は2004年度で110億ドルを超え、2009年までには130億ドルを上回ると見込まれている。1社あたりの平均収益は2004年度で49万1000ドル。2009年度には55万ドルを超すと予測している。

 米国にあるグラフィックデザイン会社の全雇用数は現在約6万人だが、2009年には6万8000人近くまで拡大すると見込む。1企業当たりの雇用人数は、全体の75%が1〜4人であり、ほぼ90%の企業が10人未満。全体の15%が毎年新たに創設されている状況だ。企業規模で見た場合、上位50社の広告取扱高合計は13億ドルに上り、全体の1%に満たない企業で取扱高全体の16%以上を占めていることになる。

 一方、フリーランスデザイナーの収益合計は2004年度で34億ドル、2009年度には38億ドルを超えるだろうと見込まれている。フリーランスの人数は現在7万4000人で、2009年には8万6000人を超える予想だ。

 同社社長のウェッブ博士は、フリーランスデザイナーによる「社員1人だけのバーチャルなデザイン会社」が、これからのグラフィックデザイン産業における中心的存在になっていくだろうと分析している。

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