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MS、スパム対策ソフト技術をエイズ研究に応用

» 2005年02月24日 09時32分 公開
[ITmedia]

 スパム対策ソフトで電子メールの中からスパムを見分けたり、大規模なコンピュータデータベースや複雑な画像を分析するといったソフト技術を医学に応用する方法について、Microsoftの研究部門が2月23日発表を行った。

 同日開かれたレトロウイルス/日和見感染症学会でMicrosoftは、マシンラーニング、データマイニングといったソフト技術を医学研究に取り入れてHIVウイルスを調べる方法を紹介した。

 Microsoft研究員のデビッド・ハッカーマン氏らは、HIVの遺伝的変化と患者の免疫システムに隠されたパターンを発見する目的で、同社のデータベースとスパム対策ソフトで使われているのと同様のアルゴリズムを導入。米ワシントン大学およびオーストラリアのパース王立病院と共同で、これらパターンを活用してHIVへの抵抗力を高めたワクチンの開発に当たっている。

 王立パース病院のサイモン・マラル教授は「Microsoft Researchの貢献によって、われわれが過去に使った研究手段に比べて10倍もの速度で患者データのふるい分けができ、ワクチンの構成について貴重な手がかりが得られた」との談話を寄せている。

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