産業技術総合研究所は、ポスターに装備したカードリーダーにFeliCa対応ICカードをかざすと、ICカードにクーポン券を配信できるシステムを開発した。JR上野駅駅ビル「アトレ上野」で3月17日まで、同技術を使ってクーポンを配信する実験を行っている。同技術の実用化を目指したベンチャー企業も設立した。
カードリーダーと、リーダーが読み取ったカード情報を管理するソフト、サーバ機器を活用した。
QRコードを携帯電話などで読み取る場合などと違い、機器の操作やユーザー登録が不要。手持ちのFeliCaカードが利用できるため、新たに機器を購入する必要もない。紙クーポンのようにかさばらないのもメリットだ。
店舗側は、クーポンが配信された日時や場所の情報をマーケティングに生かせるほか、FeliCaカードのIDでユーザーをトラッキングできる。
アトレ上野では、ポスターに設置したカードリーダーにSuicaをかざすと、コーヒーのクーポン券がもらえる実験などを行っている。
産総研は、同技術を使ったマーケティングサービスの実用化に向け、ベンチャー企業「シナジーメディア」を設立した。今後は、FeliCa以外の非接触ICカード技術や、Bluetooth対応無線機器向けにもサービスを開発する計画。ポスターで見つけた情報を、自宅TVやインターネットで確認できるシステムの実用化も目指す。
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