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MS、3大学で共同講座 知財やセキュリティを指南

» 2005年03月17日 20時44分 公開
[ITmedia]

 マイクロソフトは3月17日、青山学院大学、九州大学、早稲田大学でそれぞれ、4月から共同講座を開設すると発表した。社員を講師として派遣し、知的財産やセキュリティに関する知識、組み込みソフト技術などを教える。

 青学大は寄附講座「知的財産総合講座」(全13回)を開講する。法学、経営学、理工学から知財問題にアプローチ。同社役員・社員が講義4回を担当する。

 九大大学院の産学連携講座「実エンベデッドソフトウェア開発工学講座」では、社員を講師として派遣するほか、ソフトや教材を提供する。

 早大のセキュリティに関する寄付講座は、今年度で2期目。全講義でMS社員が講師を務め、Windowsのセキュリティ技術や行政機関のセキュリティ動向、プロジェクト管理技術などを教える。前年度は約650人の学生が受講した。

 同社は従来から、学校に教育関連システムを納入したり、教師向けにIT講座を開設するなど教育機関との連携を強めてきた。

 例えば青学大は、同社の協力を受け、無線LAN環境を整備した教室にTablet PC 60台を設置した。教師は黒板の代わりにTablet PCに書き込み、学生はそれを自分のTablet PCに取り込んで共有しつつ、その上にさらに講義内容をメモすることもできる。

 少子化の進行で学生の確保が難しくなってきた学校にとって、IT化は魅力アップの手段の1つ。政府が2001年から進めている「e-Japan戦略」も、IT導入の追い風になっている。MSが教育機関向けの取り組みを強化する背景には、教育機関向けビジネスの拡大や、学生を早い段階からWindows系技術者として囲い込んでおく思惑もありそうだ。

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