MCIの取締役会はQwest Communications Internationalの買収提案を再度拒否した。Qwestが4月6日、明らかにした。
これによりVerizon CommunicationsがMCIを買収する可能性が高まった。Verizonはこれまでに2回、MCIと合意を結んでいる。
Qwestは、MCIがVerizonとの買収合意を発表した2月半ば以来、MCIへの「求婚」を続けてきた。Verizonは67億ドルの買収額を提示していたが、買収提案の応酬により、Verizonの提示額は現在およそ76億ドルとなっている。この提示額はMCIの取締役に受け入れられている。
しかし、QwestがVerizonを上回る89億ドルを提示したことを受け、MCIは今週Qwestとの交渉を再開した。
Verizonは4日、交渉の結果を待つ一方で、MCIがQwestの提案を受け入れることにしたら手を引くと示唆していた(4月5日の記事参照)。
Verizonの会長兼CEO(最高経営責任者)、イワン・セイデンバーグ氏はMCIの上級幹部にあてた書簡で、Qwestの提案受け入れは、MCI取締役が企業の長期的な体力ではなく、短期投資家に関心を持っていると意味することになると述べていた。
「そうなれば、われわれはこのようなプロセスに参加することへの関心を失うだろう」と同社は声明文に記している。
今回の提案拒否を受けて、Qwestは6日、複数の選択肢を検討しているところだと語った。またQwestは、MCIの株主がQwestの提示額の方を好めば、これら株主が助け船を出してくれるだろうと期待している。
「当社の提案の方が優れているとの自信を持っている。多くのMCI株主が当社に賛成するとの声明を出している。当社は、株主が次のステップを決められるようにするつもりだ」とQwestは声明文で述べている。
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