Microsoftは4月5日、Windows ServerのHPC(高性能コンピューティング)バージョンのリリースを来年上半期に遅らせることを明らかにした。
Windows Server 2003 Compute Cluster Edition(CCE)の最初のβ版は2005年下半期にずれ込む予定だ。同社広報によれば、管理および導入を改善するためだという。
この製品は以前、Windows Server 2003 HPC Editionと呼ばれていたもので、最初のβ版が3月か4月に予定されていた。この予定も、2004年末からずれ込んでいた。
このServerバージョン向けSDKは2004年11月にリリース済みだが、その改訂版が2005年中頃に再度予定されている。このSDKにはMPI(Message Passing Interface)の実装やスケジューラーが組み込まれているという。
HPCは64ビット対応のUNIXとLinuxシステムが独占する市場だが、MicrosoftはWindows Server 2003 CCE投入によって64ビット拡張x86プロセッサをサポートする。ただし、それはIntelのItanium 2ではない。
HPなどのサーバベンダーはItanium 2のサポートをMicrosoftに訴えているが、最初のWindows Server 2003 CCEでItanium 2はサポートされない。次のバージョンでサポートするかどうかも検討中で、Intelのハイエンドチップは、この製品向けには高価で強力すぎるとMSは説明している。
MicrosoftのWindows Server事業部ジェネラルマネジャーのクリス・フィリップス氏によれば、ビル・ゲイツ会長が11月にシアトルで開催されるSuper Computingカンファレンスで、このβ版を披露する予定だという。
MicrosoftはHP、IBM、CrayといったUNIX、Linuxのシステムベンダーだけでなく、Xserve G5サーバによるHPCシステムを販売しているApple Computerとも戦うことになる。
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