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ソニー、オリンパス、アルパイン──相次いだ巨額特許訴訟

» 2005年04月06日 18時46分 公開
[ITmedia]

 アルパイン、オリンパス、ソニーに対し「特許を侵害された」として巨額の損害賠償を求める訴訟があり、3月末までにそれぞれ棄却されていたことが分かった。

 アルパイン訴訟は賠償請求額が約134億円に上った。原告(個人)は、自らが持つ特許「ナビゲーション装置及び方法」をアルパインのカーナビが侵害していると主張し、アルパイン側は「特許には新規性がない」などと反論。3月30日の東京地裁判決は「アルパイン製品は原告特許の構成要件を充たしていない」として請求を退けた。

 ソニーへの訴訟は、ブラウン管TV「ベガ」シリーズの電源装置に特許を侵害されたとして、音響・電子機器販売会社の代表が2億円の損害賠償を求めたが、3月25日の東京地裁判決は請求を棄却した。

 オリンパス訴訟では、同社のヘッドマウントディスプレイ「Eye-Trek」をめぐり、両眼ディスプレイと拡大光学系で構成する「ビデオディスプレイ装置」特許を持つ企業が1億円の支払いを求めていた。これに対しオリンパス側は「同特許には先行米国特許があり、容易に思いつくことができた」などと無効を主張していた。

 3月30日の東京地裁判決は、原告側の主張の一部について「解釈が原告特許の範囲請求項とかけ離れている」などと指摘。Eye-Trekは原告特許を侵害していないとして請求を退けた。

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