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路線バス監視プロジェクトにAccentureが協力

» 2005年04月21日 12時46分 公開
[IDG Japan]
IDG

 セントルイス地方の公共交通システムを運営するMetro St. Louisは、路線バスから収集したデータを使って、機器の故障を予測するための試験プログラムでAccentureと提携した。

 「このプログラムの目的は、既存のセンサーでバスから得られるデータを活用して高度な統計分析を行い、事前に対処策がとれるようにバスの障害を予測する役に立てられると示すことにある」とシカゴでAccenture Technology Labの「Predictive Insight」事業を指揮しているベイジュー・シャー氏。

 2月に「Predictive Monitoring」という名で立ち上げられた試験プログラムの下、セントルイス市のバスにエンジンと交通情報を監視するセンサーが取り付けられたとシャー氏は説明している。

 これらの情報は、各車両に取り付けられたデータ収集ボックスに電子的に格納され、毎週ダウンロードされてAccentureの研究所のコンピュータに送られ、分析に回される。Accentureによれば、近い将来、このデータはワイヤレスで送信されるようになり、ダウンロードする必要がなくなるという。

 研究所に届いたデータは分析エンジンにより評価される。このソフトは、バスの運行データの断片を「通常の」運行状態を反映した分析モデルと比較するとシャーシ氏は言う。

 このソフトは潜在的な問題を特定した後、自動的に電子メールやポケベル、Webサイトのアラートでメンテナンス担当者に通知する。Metro St. Louisはサービスの中断やコストを最小限にできる段階で対応を決定し、メンテナンスを行うことができる。

 「車両の実際の運行において、故障が発生するまで、あるいはコストのかかる修理が必要になるまで分からないかもしれないような小さな異常に関する情報を得ているようだ」とMetroの広報担当ダイアン・ウィリアムズ氏。

 今月末にこの試験プログラムが完了した際に、Metroはこのシステムを433台のバスに実装するかどうかを決定するという。

 Accentureはこのシステムをパッケージ化し、ほかの交通機関にも販売する計画だ。

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